今月のウクライナ-179

センセのコロナ、段々と良くなりつつあるようです。
感染からおよそ 1 ヶ月です。
1 ヶ月前に「ふぐ」を食べたので、
ふぐ由来コロナ株に感染したのだと考えてますが WWW・・・。
まだ咳が残っていますが、
先週から、朝は室内自転車、夕方は筋トレも出来るようになり、
本日はこれまでボヤ~ッと脳内を覆っていた春霞のようなものも無くなり、
快晴状態となりましたので、
ブログを更新します。

さて、スカンジナビア半島北端から始まり、
東進してベーリング海峡まで来ましたが、
ここから南下して、最終的には北海道北端に到達する予定です。
その後は歴史時代の話に戻り、
これらのシベリアに拡散していった連中と朝鮮半島との関わりをお話し、
隣接するモンゴル系とトルコ系との関連に話が及び、
その後にようやく契丹のお話となる予定です。
この調子では最終的に現在のウクライナ情勢に到達するまでには
次の世紀を待たなくてはならないと思いますが、
なんとか頑張って生き残りたい、と思ってます。


コリャーク人
コリャーク居住区.jpgコリャークの居住域  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=114441449による

コリャークのシャーマン.jpgコリャークのオンナシャーマン  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=14744772による


C259.3%N22.2%P18.5%
調査によって多少の差はあるようですが、基本 C2 が多いです。
また、QR の祖である P も比較的多く見られます。
P は、Q の東進と共に移動してきた可能性もあります。

言葉は前回お話したチュクチ語に非常に近く、
チュクチ・カムチャツカ語族をなす。
体つきや生活習慣などもチュクチ人とよく似ているため、
両者は同系と考えられている。
起源は未詳。
ユーラシアと北アメリカが地続きであった時代、
多くの連中が、
現在のチュクチ・コリャーク地域を通って両大陸を行き来していた。
現在のコリャークは
北アメリカからシベリアへの逆移住である可能性も示されている。
宗教はアニミズム~シャーマニズム。
神話などから、
アメリカ北西海岸のインディアン部族との関連も指摘される。
以上、ウイキより。


エヴェン
エヴェンの居住域.jpg
エヴェンの居住域  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=114441768による

YDNA は、C274.2%N12.9%
エヴェン(旧称ラムート人)はツングース系。
主にロシア国内の東シベリア北部地域に居住する。
また、ロシア国内のサハ共和国にはエヴェンの約半数が居住しており、
その多くはサハ語を日常語としている。
後述のエヴェンキとは共通点が多く、
過去にはエヴェンキ人やエヴェン人をまとめてツングース、
あるいは北方ツングース、
と呼ぶこともあったそうだ。
エヴェン人の居住地は主にオホーツク海や北極海などの沿岸部と、
カムチャッカ半島や北部ヤクーチアの山岳地帯に分けられる。
沿岸部の住民は海獣狩猟・漁労などを営む定住民であるのに対し、
山岳部の住民は移動を伴うトナカイ放牧を営んでいる。以上、ウイキによる。

エヴェンの女性.jpgエヴェンの女性たち  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=11140814による
極寒、乾燥という極北東地域における寒冷適応が強烈だが、
顔を洗ってもらって服装を少し変えてもらって手に大根でも持ってもらえば
「昔の東北のおっかさん連」と言っても通用するかも・・・。
以上、センセの偏見による。

ヤクートに半数が住み、
その多くはトルコ系言語であるサハ語を話すとのことから、
サハ共和国に住んでいるエヴェンの人たちは
本来のツングース系言語であるエヴェン語を忘れているのかもしれない。
もしそうであるなら、サハ共和国ではない地域に住んでいるエヴェンの連中との
同族意識はあるのだろうか?以上、センセの感想。



エヴェンキ

エヴェンキ.jpgエヴェンキの居住域  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=114441755による

C267.7%N 19.8%
別の研究では、N59.6%C231.6%
たぶん、前者が実態に近いと思いますが・・・。

いわゆるツングースの代表。
関連する民族にはエヴェン、オロチョン、オロチ、ネギダールなど。
上記の居住域はロシア国内のもので、中国満州地方にも居住地がある。
生業は狩猟とトナカイの遊牧。
女真族などが強大となった歴史時代には清帝国で活躍し、
ソロン八旗と呼ばれる軍団にも取り入れられた。
エヴェンキ出身の武将には「ハイランチャ」がおり、
清・ジュンガル戦争清・ネパール戦争などで活躍した。以上、ウイキより。

はいらんちゃ.jpg
ハイランチャ  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=36777216による
やっぱり張作霖あたりが連想されますね!

エヴェンキと朝鮮民族とは言葉・文化が酷似し、
朝鮮民族の祖の一つであるのは確実。
朝鮮民族は歴史的にも漢族の影響が大であり、これは遺伝子にも表れているが、
ツングースと漢族の他に O1b2 (長江下流域~稲作と関連)も多いことから、
現在の朝鮮民族はこれらのハイブリッドであるのは確実。
また、有名な朝鮮民謡の一つである「アリラン」はエヴェンキ由来も確実。
現在の朝鮮語は新羅の統一によって半島に拡散した言語であるが、
新羅語の基層にエヴェンキ語が存在するのは確実。
過去ログで
古代朝鮮半島には二つの系統の言語があった可能性を指摘しましたが、
新羅統一によってそのうちの一つが消滅した、
けれども実は日本語として残っている
というセンセの妄想をそのうちお話したいのですが、
次の世紀まで待ってくだされ。

今月のウクライナ-178

ヤクート人
ろしあサハ共和国.jpgロシア・サハ共和国  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=39696935による

ヤクート人.jpgヤクート人の夏至の祭  JATM 様の HP より
https://www.jatm.co.jp/%e3%83%a4%e3%82%af%e3%83%bc%e3%83%88%e4%ba%ba%e3%81%ae%e5%a4%8f%e8%87%b3%e7%a5%ad%e3%82%8a%e3%82%a6%e3%82%b9%e3%82%a3%e3%82%a2%e3%83%95/ 

N88%。本人たちはサハ人と称し、ロシア・サハ共和国に住んでいる。
ヤクルトとは全く関係が無い。
人口は 60 万人にもなるので、ナカナカの勢力を有する「少数民族」です。
トルコ系の言語を話すので、
本人たちは「自分たちはトルコ人」だと思ってる可能性大であるが、
遺伝子を見ても分かるとおり、もともとはウラル語を話していた。
歴史のとある時点でトルコ語に乗り換えたようだ。
匈奴とか突厥とかに脅されたのだろう。
ウイキによれば、
彼らは古代北ユーラシア人と呼ばれる連中から
10〜20% 程度の遺伝的流動を受けているとのことだが、
古代北ユーラシア人の影響は多岐にわたっているのは明らかなので、
彼らだけに限った話ではないと思う。
古代北ユーラシア人に関しては興味深い話が満載なので、
そのうちお話したいと思いますが、
彼らに関する研究自体が進化の途次にあるので、
現時点では、決定的な話とはならないかと・・・。
北部のヤクートはトナカイを飼育しながら半遊牧的狩猟採集民であるのに対し、
南部のヤクートはウマやウシの畜産にも従事。
両者共にゲルに居住し、夏と冬に居住地を移動する。
宗教的には本来はシャーマニズム。
ロシアの影響により、現在ではロシア正教が多数のようだ。以上、ウイキより。


ユカギール人
ユカギールの居住域.jpgユカギールの居住地域  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=114441799による 

ユカギール人.jpgユカギール人  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=8780119による

C2 31%、N 31%、Q 31% の三種混合!
北東アジアでも最古の民族の一つと考えられ、
昔はより広範域に住んでいたと考えられている。
本来の母語はユカギール語で、これはウラル語族との同系説が有力。
これにチュクチ・カムチャツカ語族、エスキモー・アレウト語族も加えた
ウラル・シベリア語族を成すとする説もある。
現在では多数がヤクート語かロシア語を使うようになっており、
ユカギール語は話者が200人以下で絶滅の危機にあるとのこと。
以上、ウイキより。


チュクチ人
チュクチ人の居住域.jpgチュクチの居住域  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=114441736による

チュクチの家族と犬.jpgチュクチの家族と犬  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=12098500による
手前のワンくんはシベリアン・ハスキーだそうです。

N58.3%Q12.5%C24.2%
言語的にはチュクチ・カムチャッカ語族に属するチュクチ語を話す。
海岸に定住して海獣狩猟や漁撈を営む「海岸チュクチ」と、
内陸に住んでトナカイの牧畜を営む「トナカイチュクチ」に分けられる。
シベリアン・ハスキーは元々はこの民族に飼われていた犬であり、
そりを引っ張るのが仕事であったが、
その後に佐々木倫子のマンガで一躍有名になり、
アパートで飼われるなどして堕落した・・・。以上、センセの偏見による。

チュクチの家族の絵.jpg昔のチュクチの家族を描いた絵  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=868806による
ナンカ、極北~シベリア~北米一帯は、
みんな基本的に似たようなカンジですね。
チュクチに関する情報が YouTube に載ってますので、リンクします。
英語ですが、ナカナカ面白いです。
また、RUSSIA BEYOND というサイトでも面白い記事と写真がありますので、
これも張っときます。
このサイトはロシア政府の公式サイトなのかも知れませんが、
政治色のない情報も多いので、気にせずに覗いてみて下さい。
センセのしょうーもないブログよりもよっぽど面白い!

さらに続きます!
だんだん日本に近づいてきます。


今月のウクライナ-177

さて、Q の連中をごく簡単に 2 例載せます。
以前にも紹介したケット人に加えてセリクプ人を紹介します。

ケット人
エニセイ語族の分布.jpgこれはケット語(エニセイ語族)の分布図。  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Yeniseian_map_XVII-XX.pngによる

ケット人のおとこ.jpg人相の悪いケットのオトコ  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:P257a_Yenisei-Ostiak.jpgによる
ナンカ企んでますよね、ゼッタイ!

Q 系統が 93.7%
言語学的には周りのシベリア諸民族とは全く異なり、
デネ・エニセイ語族に属する。
再三お話しているように、
インディアン、特に北米インディアンと密接に関係する人たち。
一説によれば、シベリア → 北米の一方通行ではなかった可能性もあり、
アラスカ → ベーリング → シベリアの流れもあった、とのこと。
これはエスキモーなどにも言えるとのこと。
興味が尽きませぬ。
ケット人の写真ですが、
引用できるウイキ以外にもお金を払えば引用できるのがあります。
お金を払いたくないので、紹介だけしときます。
で、これを見ると、微妙な顔立ちをしてるのが多い気がします。
Ket People Wikipedia 42% OFF とか書かれてますが、
サイトを開けようとしても blank となって開けることができません。
だもんで、ケット人 → 画像で丹念に調べてみてください。
そのうちケット、ヒットします。


セリクプ人
セリクプ人居住地.jpgセリクプ人の居住地

セリクプ人.jpgセリクプのオトコ  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Selkup_man.jpgによる

Q が 66.4% で、N6.9%
言語学的にはウラル語族のサモエード系の言葉を話す。
従って、本来はケット人と同じくデネ・エニセイ語を話していたのだろうが、
周りに引きずられてサモエード語を話すようになった、ということ。
このような例は数多いです。

以上、N ~ Q の流れを紹介してきましたが、
次回より C2 が登場してきます。
N、Q、C2 は、遺伝子的にも言語的にも相互に入り組んでいるのが多いので
一歩踏み込めばナカナカ複雑なのですが、
外見は、基本、アジア系ですし、また、
生活環境が似たような所に住んでいるので、
文化的にも似たようなカンジの連中です。

今月のお悔やみ

センセの風邪、コロナでした WWWWWW。
先週の木~金曜日にセンセはお休みをとりましたが、
金曜日には前沢さんも体調不良でお休みしたそうだ。
その後、今週の水曜まで休んだ彼女、
木曜には取り合えず顔を出したので話を聞くと、
センセと違ってちゃんと病院に行って検査したとのこと。
で、コロナであったとのこと。
ならば、時系列的にはセンセがまずはコロナにかかり、
彼女に移したことになる。
で、センセは今週の月曜から出勤しているが、
この一週間、
午前中仕事して午後は休んだ。
9 割がた治っているようなカンジはするが、
少し無理すると熱が出てくるので、
大事をとって午後は休んだ。
で、いつまでたっても咳が残って痰がでる。
一日ごとに少しずつ良くはなっているような気はするが、
ナカナカ全快しない・・・。
こんなに長引く風邪も珍しいな、と思っていたら、
前沢さんの話から、コロナ、ということが判明した・・・。
ヒトの話も色々聞いたが、症状~転帰はヒトそれぞれのようだ。
センセの場合は、症状的には酷くは無かったが、長引いている・・・。
これがセンセのコロナなのだ、と結論しました。
来週にはそろそろ治ってもよいコロナ、とも思いますが・・・さて・・・。

さて、漫画家の鳥山明氏が突然亡くなられました。
急性硬膜下血腫とのこと。
センセより一つ若い 68 歳でした。

で、センセの世代では鳥山明と言えば
アラレちゃんでおなじみの Dr. スランプですが、
この当時はすでにセンセは社会人でしたので、マンガとかはあまり読まない。
でも当然知ってます。
当時の世相ですが、男子の雑誌ではポパイとかブルータスとか、
いわゆるトラッドとか HD (ヘヴィー・デューティー)とかが
流行り出したころだ。
鳥山明のマンガも、HD の系譜に繋がるようなメカニカルな絵が多い。

この時代の若者文化ですが、一世代前の政治性が薄れ、
豊かさへの予感が漂いつつある時代だった。
けれども未だ PC も携帯もいわんやネットもない時代だったので、
引きこもりとも無縁の時代であった。
で、その結果、アウトドア的な志向も広がり、
ほどなく「わたせせいぞう」なども現れて
都会派的(シティーボーイ的)な志向も広がり、
今から考えると、なかなかスリリングかつ健全な時代であったような気がする。

鳥山明と同時代には「ストップ!!ひばりくん!」の江口寿史、
「気分はもう戦争」などの大友克洋などがいる。
大友克洋は、その後にアニメの「AKIRA」で世界的にも有名になったが、
鳥山明と共に、
その後の日本のマンガ文化の世界的拡散に大きく貢献したオトコだ。

少し前には鴨川つばめの「マカロニほうれんそう」があり、
個人的には、
鴨川つばめによって「少年マンガ=子供向けマンガ」ではなくなった、
と考えてます。
彼によって、新たなマンガのジャンルが出来上がった、とまで考えてます。
また、鴨川つばめが少年マンガの変革を行っているころ、
少女マンガの世界にも大変革が生じつつあり、
萩尾望都や山岸涼子などが活躍しておりました。
山上たつひこの「がきデカ」とか、
魔夜峰央の「パタリロ」とか、
懐かしいですね!

このような変遷を経て、
80 年代の日本ではマンガ文化が爛熟の時代を迎えることとなりました。
今現在、日本マンガは世界中の人々の心を掴む形となっておりますが、
このような日本独自のマンガ文化を生んだ根底にあったものは、
自由な発想、闊達な意見交換、トキワ荘に代表されるマンガ文化の伝統など
いろいろな要因があったとは思いますが、
まずもって指摘すべきは、
宗教的制約、思想的制約、過剰なる道徳的制約が無かった、
という点を挙げるべきかと思います。
すなわち、中東諸国や共産主義国家、権威主義国家からは
日本のマンガ文化に相当するものは
これまでもこの先も、
生まれないのは明らかです。
さらに、基本的に作者が全面的に作品の責を負う形をとる日本のマンガは
作品の質が維持される、という点も指摘されます。
どういうことかと言うと、
いわゆるアメコミやディズニーマンガでは
一旦人気がでたキャラクターはパテント化~商品化されてしまい、
分業化も甚だしくなり、
ポップ化してしまいますので、
画風も変わらず、
似たような話に少し味付けを変えたようなものが
これでもかこれでもかと何十年も続きますので、
よくまあこんなものを面白がって読むものだ、と、
センセなんぞはかえって感心しきりであります。
ま、日本でも、
いわゆる長寿アニメなどでは同じような傾向が見られますが・・・。

これらに加えて海の向こうでは現在、
いわゆるポリコレが猛威を振るっているおかげで
クッソつまらない作品のオンパレードとなり果てつつあります。
可愛そうなくらいです・・・。
人気がでた作品は商品化される、グッズ化される、
という傾向は日本でも同じですが、
新たな才能が生まれ育つようなシステムが日本ではあるのでしょうかね?
あるいは単純にすそ野が広い、ということなのでしょうか?
この点、よく分かりませぬ・・・。
いわゆる「漫画家残酷物語」的な話もしばしば聞かれますので、
この点、編集者サイドはよくよく考えるべきでしょう。
ま、当然考えてはいるのでしょうが・・・。

また、昔の青林堂的文化もまた、
日本のマンガ文化の土台を支えてきたものの一つである、と思います。
いわゆる同人誌などは玉石混交の世界なのでしょうが、
その中でも、自分たちを単なる消費文化の捨て駒とは考えず、
われこそはマンガ文化を支える文人である、と考える志のある人々がいる限り、
日本のマンガ文化が低迷することはない、
と、考えてます。


同日、ちびまる子ちゃんの声優、TARAKO さんも亡くなられた!63 歳!
どうなってんの?

お二人ともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます。






今月のウクライナ-176

で、ウラル山脈周辺の連中です。
今月のウクライナ-175」の地図を参照しつつ、目を通して下され。

ネネツ
ヤマロネネツ自治管区.jpgヤマロ・ネネツ自治管区  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=39714414による

ネネツの家族.jpgネネツの家族  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=623030

YDNA N97%世界で N 系統が最も高頻度に見られる民族。
いわゆるサモエード。
現在ではサーミ人と呼ばれるラップ人は、ここから派生したと考えられる。
隣接するエネツ人、ガナサン人は同系。
言語はサモエード語(ウラル諸語に属する)。
隣接するもう一つの民族にセリクプ人がおり、
彼らは言語的にはサモエード系であるが、
YDNA 的には Q に属するので、彼らに関しては Q のところで紹介します。
狩猟、漁労、トナカイの遊牧で生計を立てる。
犬ぞりのサモエード犬が有名。
N が 97% ということと上記の家族写真から、
古代遼河流域に住んでいた N はそもそも東アジア系の顔立ちであったのは確実。
上記家族写真にはわずかにロシアの血が見られる気もします。
血のつながる家族であるのは間違いない WWW。


ガナサン人
ガナサン人.jpgガナサンの家族  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=22564126による

N92%
ウラル語族サモエード語派に属すガナサン語を話す。
写真は結構インパクトあるかと・・・。


ハンティ人
ハンティ人.jpgハンティの老人  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1819761による

ハンティの家族.jpgハンティの家族  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=25214666による

N76.6%
マンシ人とはもともと同族。マジャール人とも近い。
言語はオビ・ウゴル諸語に分類され、マジャール語に近い。
モンゴル帝国の頃は西シベリア汗国に服属していた。
写真を見る限りロシア系と相当混交しているように見えるが、
N8 割も占めることから、
父系による部族としての地位は安泰であったようだ。
狩猟・漁猟・トナカイ飼育が基本のなりわい。


マンシ人
マンシ人.jpg
マンシの家族  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=22145712による
前掲のハンティの右端のおばさんの親類か?

N は高~中頻度。
もとはハンティと同族のオビ・ウゴル諸語に属する。


コミ人 
コミ人.jpgコミ人の女性たち  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3368923による

N が 35.1%、R1a が 33.0%、R1b が 16.0%。
別の調査では N が 61.2%、R1a が 32.7%。
写真を見る限り、やはり冷涼~湿潤~日照不足が揃うと
欧州系の形質が生存に有利となるのだろうか?
言語的にはウラル語族のフィン・ウゴル系に属する。
近隣のウドムルト人、マリ人、モルドヴィン人※(モクシャ、エルジャ)
などと近い。
※モルドヴィアとモルドバは違うので、注意!


モルドヴィン人
モルドヴィン人.jpg
モルドヴィンの女性たち  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=6186833による

N19.3%
フィン・ウゴル語派のモルドヴィン諸語に属する。
近傍のコミ人、ウドムルト人、マリ人、モクシャ~エルジャ人などは
みな近い関係。
現在では多くがロシア人と混交し、
言語もロシア語しか話さないヒトも多いとのこと。
6 世紀に東ゴートに征服されたのち、その後はルーシのスラヴ人たちと戦い、
さらにはモンゴルに征服された。
ロシア帝国下ではロシア化が進んだが、言語と民族性を維持し続け、
ソビエト連邦下ではモルドヴィア自治共和国を立てた。


以上、ウラル山脈を中心とした N 系の連中をご紹介しました。
次回は引き続き簡単に Q を紹介後、シベリアを東進していきます。

今月の微生物

先月の後半には夏日まで到来した地域もあった日本列島ですが、
この一週間は打って変わって真冬の日々。
おかげさまで、ン十年ぶりに風邪をひき、
木曜~金曜、研究所をお休みしてしまいました。
鼻水~熱~咳の三拍子揃った普通感冒です。
何とか本日はある程度持ち直し、ブログを書いてます。
まだ少しクラクラしますが・・・。
で、大豆麹乳酸菌発酵液のおかげで普段は元気いっぱいのセンセですが、
坂城に来て以来、感染症で七転八倒したことが 3 回あります。
本日はそのお話をします。

1回目の七転八倒
坂城に来て研究所の 2 階に住み込みで働きだしたセンセですが、
当初は真面目に朝昼晩と自炊しておりました。
で、お昼用としてカレーを作りますが、
玉ねぎをみじん切りにしてわざわざ購入した中華鍋で炒め、
鶏肉も炒めた後にこれもわざわざ購入した寸胴鍋に入れ、
地元 S&B のカレー粉に加えて
ガラムマサラやら丁字やらナツメグやらの各種香辛料を加え、
長時間ぐつぐつ煮込んだ本格的なヤツです。
で、毎日これを作るのは面倒なので、
大きな寸胴で作ったものを冷蔵庫で保管し、
昼ごとによそって食べる、
ということをしておりました。
で、作って 2~3 日後には熟成しているような気がして美味しい、
などと勝手に感じてましたが、
4~5 日もすると酸っぱくなりだした・・・。
で、本人は一端(いっぱし)の乳酸菌学者だと思っているので
「ははあ、これは乳酸菌発酵によるものだな、むしろ体に良いに違いない」
などと勝手に考えて気にせずにパクパク食べておりました。
で、その晩は腹痛でベッドの上でのたうち回るという羽目に・・・。

恐らく、Clostridium perfringens
いわゆるウエルシュ菌が繁殖したためだと思われます。
ウエルシュ菌は耐熱性の芽胞(がほう)を産生する嫌気性菌の一種で、
しばしば食中毒の原因菌ともなります。
特にセンセがやっちまったような
「カレーの作り置き」のようなケースで発生が見られます。
加熱するのでほとんどの菌は死にますが、
芽胞は耐熱性なので生き残ります。
そういう状態では芽胞の数は少ないので食べても全く問題はありませんが、
冷えたカレーを再加熱する際に芽胞が目覚め、繁殖し始めます。
再加熱したカレーを冷蔵庫に放置する際には
再度繁殖に適正な温度帯を通過することとなりますので、
再加熱~冷却を繰り返すことで芽胞がどんどん増えていきます。
ウエルシュ菌はタンパク分解菌ですので
繁殖するとアルカリに傾く傾向にあると思いますが、
同時に乳糖やマンニトールなどの糖を分解して酸を産生しますので、
センセのカレーが酸っぱくなったのは、
カレー中のタンパクよりも糖の分解が勝った結果なのかも知れません。
この点、よく分かりません。
単に加熱が不十分だったので、
Weissella 属の耐熱性乳酸菌などが生き残って
繁殖した結果なのかもしれません。
いずれにしましても、
何事においても身をもって試してみないと気が済まない、
細菌学者であるセンセの面目躍如たる第 1 回目の七転八倒でありました。


2 回目の七転八倒
若いころのセンセはよせばいいのに何かと投資話に乗るクセがあり、
昔の NHK の特番で、
東北のとある業者が開発した「水槽のブクブク発生装置」を用いて金魚を飼うと
金魚がクジラのごとく巨大化する、という番組を見た。
で、番組では普通の金魚、ワキンだかリュウキンだか覚えてませんが、
が、30 × 60 cm 水槽いっぱいに身動きも取れないほどに大きくなった姿が
映し出されておりました。
もちろんクジラには及びませんが・・・。
金魚も池などで長く飼っていると結構大きくなるのは
経験的に分かっておりましたが、
番組によれば、極めて短期間で巨大化するということで、
そのメカニズムとしては、
ブクブク機械の秘密の仕掛けにより水分子が電離して酸素分子が発生する、
この酸素分子はプラスの電荷を保持しており、
マイナスの電荷を保持して体の酸化の原因となる活性酸素とは異なる、
これを体内に取り込むことにより金魚の代謝系が活性化し、
魚の活動量が増加する、
その結果、餌の食い込みが増して体重増加につながり、体も大きくなる、
とのことでした。
で、あのアップルも当初はガレージを利用して初代パソコンを作り上げたとか
そういう話が大好きなセンセは、
何しろ天下の「NHK の 9 時の特番」ということもあり、
これは買いだ!と思って懇意の証券会社を通して手配してもらい、
少なからずの株式を購入した。未上場です!当然。
会社は「上場する!」と宣言しており、
上場前の株を密かに買ったセンセは上場と同時に大金持ちだ!
何しろ天下の「NHK の 9 時の特番」の保証付きだ!
矢でも鉄砲でも持って来~い!

で、発生するブクブクには殺菌~殺ウイルス効果もあるらしく、
これを用いて陸上に設けたプールで色々な魚の養殖にも応用しているらしい。
で、ほどなくして株主優待の一環でしょうが
ブクブクで養殖した生ガキをたくさん送ってきた。
で、やれ嬉しやとばかりに早速に封を開け、
ササッと水道水で洗ってポン酢で食べた。
美味しかった。
で、布団に入ってしばらくすると、どうもおなかの調子がおかしい、
と思う間もなく、布団の上で七転八倒の苦しむ羽目に・・・。
ノロウイルスであろう・・・。

3 回目の七転八倒
ノロウイルスの抑止効果はなかったブクブク装置ですが、
会社は、人間用のブクブク装置を開発した。
めげないセンセ、これを一台購入して、お風呂で使い始めた。
会社の広告によれば、
温泉などでしばしば発生するレジオネラ菌汚染を防止する効果もあり、
これを設置した温泉施設では大変好評とのこと。

レジオネラ菌は在郷軍人病の原因菌であり、
Legionella pneumophila が学名です。
レジオネラは「連隊の菌」というくらいの意味で、
ニューモフィラは「肺炎を引き起こしがち」というくらいの意味です。
因みに、アイビー系のネクタイの一つであるレジメンタル・タイは、
昔の英国(スコットランド?)の軍隊において、
各連隊を一見して区別するために、
連隊ごとに決まった模様のネクタイを割り充てられたことから
派生したものです。
で、在郷軍人病の名の由来は、
1976 年の米国で執り行われた在郷軍人の会で、
当時、会場で使われていた空調設備で繁殖していた菌が
空調を通して会場に蔓延し、
多くがおじいちゃんであった在郷軍人の方々に感染して
184 名が肺炎を発症し、
うち 29 名が死亡するという大惨事を引き起こしたことから
名付けられた病名です。
原因菌を追及した結果、とあるグラム陰性桿菌が分離され、
「在郷軍人に肺炎を引き起こした細菌」ということで
Legionella pneumophila と正式に命名された、ということらしいです。

で、ブクブクに戻りますが、レジオネラ菌発生防止効果だけでなく、
ブクブクが体表面を刺激し、皮膚の新陳代謝を促し、
湯気と共に体内に吸収される活性化酸素(活性酸素ではありませぬ)が
代謝系を活性化する結果、金魚と同じように、活力が発生する、
との会社の説明です。
で、普段はシャワー一辺倒で
浴槽にお湯を溜めて浸かるのは真冬の一時期しかないセンセですが、
よしよし今日は人間用ブクブクの真価をしっかりと試してやろうじゃないか、
とばかりに
1 年振りに浴槽にお湯を溜めた。
アパートの風呂はスイッチ一つで自動的にお湯を満たしてくれるので、
ブクブク装置を浴槽の底に配置し、その後にお風呂のスイッチを押した。
ゴゴゴゴゴと音がして、お湯がお風呂の給湯器から流れてきた。
一年ぶりということで、ナンカ、黒いゴミみたいなものも一緒に流れてきたが、
細かいことにはこだわらないセンセ、
気にせずにそのままお湯を貼り、
次にブクブク装置のスイッチを入れると、たくさんの泡が発生してきた。
で、期待を込めて浴槽に浸かり、
極楽極楽とか言いながら深呼吸して、
体に良いとパンフで謳われている活性化酸素(活性酸素ではありませぬ)を
肺の奥まで吸い込んだ。
どこかで嗅いだような甘い臭いがする。
あ、これは殺菌灯を点けたときに発生する臭いだ、オゾンだな!※
とすぐに分かった。
※大量のオゾンは体に害があります。
で、体もポカポカしたので風呂から上がって夕食を食べて TV なんぞを見て
時間通りに布団に入った。
で、ほどなく、まさにほどなく、
体の内部から急激な「何か」が発生~拡散してくるのが分かった。
「なんじゃ、こりゃ?」
と思う間もなく心臓がバクバクし始めた。
体温が急上昇しているのだ!
で、たちまち頭が朦朧としてきてウンウンうなされ始めた。

この時は三日三晩七転八倒の日々を送った。

三日の間、仕事ができなかったのは当たり前であるが、
体に鞭打って這いつくばりながらも何とか生活だけはした。
で、幸運にも四日目には回復し、仕事に復帰できた。
で、普通の風邪は言うまでもなく、
インフルエンザ感染の経験もあるセンセでしたが、
今回の転帰~症状は両者とはいくつかの点で異なり、
入浴の数時間後に急激な発熱症状にいきなり襲われたことなどから、
1 年間使用していなかった浴槽の給湯器内に残っていた水の中で
何らかの病原菌が発生~繁殖したが、
これを洗浄することなく浴槽に湯を満たした結果、
菌によって満たされた湯舟に身を浸けることとなった。
これに加え、菌はブクブクによって泡と共に浴槽から大気中に拡散し、
これを「体に良い」と勘違いしたオトコが何度も深呼吸した結果
肺の奥まで容易に浸透~拡散することとなった。
冷たくて暗い給湯器の中で蠢く(うごめく)アメーバの体内で
1 年間ガマンして過ごしてきた菌は、
37 ℃という願ってもない好条件下にいきなり置かれる形となり、
♪ ワ~イとばかりに急激に仲間を増やし始めた。
加えて、レジオネラ菌の潜伏期間は
通常は 2 日から 10 日くらいと言われているが、
センセのバヤイは数時間後には急激な症状に見舞われたことから、
よっぽど大量の菌を一気に吸い込んだらしい。
常時、肺の奥に駐留する肺胞マクロファージが緊急に対応し、
増殖し始めた菌を手あたり次第に貪食し始めたが、
何しろ「体に良い」と思って一生懸命に深呼吸したおかげで敵の数が多い!
加えてレジオネラ菌にはマクロファージ内で生き延びる能力もある!
これではイカン!と考えたマクロファージは、急遽、
TNF-α のような炎症性サイトカインを産生して
緊急事態が発生したことを体全体に発信した結果、
急激な体温の上昇として体が速やかに反応した、
ということだと思います。
で、非常に激しい反応でしたが、三日で収まったところをみると、
いわゆる自然免疫系による反応だけで終息した、
特異抗体の産生を含む獲得免疫系の発動には至らなかった、
ということなのでしょう。
普段から飲んでいる大豆麹乳酸菌培養液のおかげかも知れませぬ。※
※今年の夏までには、大豆麴乳酸菌発酵液の自然免疫賦活効果
論文として発表する予定です。
但し、残念ながら、
ここで述べたセンセの人体実験の結果ではありませぬ・・・。

で、以上の顛末を考えると、
この時に感染した菌がレジオネラ菌であるのはほぼ間違いなく、
温泉施設のみならず、家庭の浴槽に付随している給湯器でも
長期の未使用後に使う段においては、
沸かして廃棄を数回繰り返したのちに使用することが鉄則だと思います。
これをやらずにそのまま湯舟に満たし、
さらにはブクブクの泡と共に立ち上る湯の煙を体に良いと勘違いして
スーハスーハ胸の奥まで深呼吸して吸い込むなんぞは
神をも恐れぬ愚かな所業だと言わざるを得ませぬ!

センセは敬虔なる無神教の信徒ですが・・・。

また、件(くだん)の会社のブクブク発生装置は、
センセの身を挺しての実験結果から、
少なくともノロウイルスとレジオネラ菌には効果が無い!
との結論に達しました。

で、このブクブク会社ですが、その後の東北を襲った大地震の被害を被り、
以降は消息不明です。
センセが投資したン~~~万円も、
ブクブクの泡と共に霧の彼方へ雲散霧消になり終わり果てぬ・・・。

しかしながら七転八倒ならぬ七転び八起き、
センセの場合は十転び五起きくらいのアベレージですが、
こういう痛い目に会った過去の経験が経験知となり、
その後に生かされる、
あるいは生かされて欲しい、
ということですので、
少なくとも若いうちは
過剰に過ぎるほどのチャレンジ精神旺盛のオトコが買い!
ということだと思います。
オンナの方も同じだと思いますが・・・。

で、以上、坂城に来てから 3 回も七転八倒を繰り返したセンセでしたが、
いずれのケースも病院に行かず、
ましてや救急車も呼ばず、
ひたすら自らの体調の推移を観察し続けたという、
ナカナカ見られない奇特なオトコだと我ながら思いますが、
事実は単に 119 に電話するのがめんどくさかっただけですが、
まず間違いなく、
家族を支える立場におありの多くの善男善女の方々は、
ブクブクへの投資を含め、
あまりマネはされない方が宜しかろう、とは、つくづく思います・・・。



今月のウクライナ-175

さて、というわけで、シベリア少数民族の主な連中を
北欧 → 中央シベリア → 北東シベリアの順に
ごくごく簡単に紹介していきます。
専らウイキからの引用です。
中にはフィンランド人やマジャール人のように、
少数ではない民族もおります。

サモエード、フィンウゴル語族.jpg中央の茶色い帯はウラル山脈です。


サーミ人
サーミ人.jpg
ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=95948による

いわゆるラップ人。
YDNA N 48%I(クロマニヨン系)が 31%
フィン・ウゴル語。


フィン人
シモヘイヘ.jpg
冬戦争時の有名な狙撃兵、シモ・ヘイヘ  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=18849139による

N 61%、I 29%、R1a (イラン・ロシア系)5%、R1b (西南欧州系)3.5%。
フィン・ウゴル語。
近隣のカレリア人、エストニア人などもお仲間です。
ラトビア人とリトアニア人の両者は R1aN をほぼ半々に持っているので
アジア系と欧州系の混合民族だと思われますが、
話す言葉は印欧系です。


マジャール人
オルバーン首相.jpg
ハンガリーのオルバーン首相  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=126469722による

R1a 26.1%、R1b 19.2%、I 16.4%、N 3.2%、Q 2.3%。
その他のタイプも多く含む。
マジャール語(ハンガリー語)はウラル語族に含まれる。
ブログでも何度かお話したように、
元々はアジア系でウラル語族に含まれ、
ウラル山脈南麓あたりに住んでいたが、
次第に南下してブルガールなどと混交し、
ハンガリー盆地でも色んな欧州系と混交して中欧の強国となり、
モンゴルの侵攻も撃退したまではよかったが、
オスマントルコには痛めつけられ、
その後はハプスブルグと手を組んで大帝国を作り上げたが、
第一次世界大戦後は没落し、
一時はソ連の衛星国となり果ててしまうが、
ソ連崩壊後には NATO~EU への加盟を果たし、
ヤレヤレとは思ったものの、
現首相がクセのあるオトコなので、
現在は欧州のお荷物的存在となっている。← 個人的見解です WWW。

マジャール人の移動.gifマジャール人の移動経路と時代の推移  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=4039601による

まだまだ続きます。

今月のウクライナ-174

アマゾンの密林地帯、
ベネズエラとブラジルにまたがる領域に住む、
荒っぽい生活で有名なヤノマミ族の写真を載せます。

ヤノマミの子供たち.jpgヤノマミ族の子供たち  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1602664による
顔に刺してある爪楊枝とか竹ひごを引っこ抜いたら、
単なる日本の小学生に見えます WWW。
まだカワイイけれど、
そのうち荒っぽくなります。


ヤノマミインディアンは、
「戦争はヒトの本能に由来するのか否か?」的な論争において
文化人類学からの証拠として常に引き合いに出される部族ですが、
ここではこの問題には立ち入らず、
単に表面的な形質のみに関してお話したいと思います。

今月のウクライナ-100」で取り上げたケット人ですが、
ウイキによれば、Q の割合が 93.7% とのことです。
写真は 1913 年に撮られたものらしいですが、
「スカーフを脱いだ、あまりお風呂に入らない普通のロシア農民」
と言っても納得してしまう写真です。
で、「今月のウクライナ-168」で述べたように、
スー族やらシャイアン族やらの草原インディアンの顔立ちは
鼻っ柱の高いワシ鼻が多く、蒙古皺襞もほとんど見られないことから、
Q の由来も考慮に入れて、
Q は本来的には白人種的な人々であったのでは?」と考えましたが、
フェゴ島先住民やアマゾン部族の顔立ちを見る限り、
白人種的形質はほとんど見当たりません。

ならばケット人はどうなのか?
Q9 割以上もあるにもかかわらず、なぜ白人的顔立ちなのか?
ということですが、
最も可能性が高いのは、
ケットのオトコがロシアのオンナを女房とした、ということです※。
※ウイキではないところのケットの写真は白人の度合いが少ない。
ということは、ウイキの写真はたまたま白人種との混交が強いものを載せた、
という可能性も大です。
ウイキでないところの写真をここに載せて良いのか、少し調べてみます。

この場合のオトコ、オンナは、あくまで、
XY 染色体による性決定メカニズムに基づいて定義される概念、
であることにご注意ください。
あ~めんどくさい。
YDNA の仕組みに関してはすでに何度もお話しましたので、
ご自身でおさらいして下され。

で、近世におけるロシア人(コサックを含む)の東方拡大政策の中で
シベリアの少数民族の一つに過ぎないケット人が
ロシア人と混血する状況を考えると、
センセは、
Q が薄まる方向で混血が進むであろうと考えたので、
非常に高い Q の割合を持つケット人が白人的顔立ちを有する理由は、
P から派生した QR の片割れが欧州人となったということもあり、
さらには草原インディアンの顔立ちも
単なる東北アジア人とは大きく異なることもありというわけで、
Q は、基本的には、白人種的であったのではなかろうか?
と考えたわけであります。

けれども Q そのものである南米インディオの形質を見る限り、
当初のセンセの考えは間違っていたと言わざるを得ません。

で、遼河地方からえっちらおっちらやってきたフィンランドの連中もまた
高い N を維持したまま
「昔から白人種でした」みたいな顔をして澄ましているところをみると、
ケット人は、現在では極めて少数派とはなってしまっているけど、
過去においては、
部族としてのアイデンティティを維持するだけのプライドが強かった、
生活力も強かった、
ケンカも強かった、
などと想像もされます。

また、言語学的にも、
彼らの言葉と草原インディアンの言葉との間には関係性が認められる
とのことです。

一方で、ウイキによれば、
ケット人の mtDNA には東南アジア由来のものが 3 割弱ある、
とのことなので、
一体どのような素性を持つ部族なのか、
ナカナカ頭が痛くなる連中ではあります。





今月のウクライナ-173

さて、現在のイラン辺りで QR に分岐した P ですが、
Q の多くと一部の R は北上して北東部に向かった一方で、
多くの R は西進して欧州方面へ向かったようです※。
※一部の P も、Q と共に東進しているようです。

分岐年代は 2 万 7000 年くらい前から 4 万 5000 年前と、
研究者の間で隔たりがあるようです。
縄文人の先祖が日本列島にたどり着いたのを 4 万年前とすると、
やはり QR は新しい連中とは言えます。

で、Q がシベリアを東進して
氷河期のベーリング海峡を渡って北米大陸に到着した時期についても
従来は 1 万 6000 年前ころと考えられておりましたが、
数年前の足跡の発見から 2 万 1000~3000 年前と唱える連中もおり、
これも議論があるようです。
ここでは細かなところは置いといて、いずれにしましても、
到着した連中はどんどこ南下し、数千年後には
とうとう最終的に南米最南端のフェゴ島にまで達してしまいました。

フェゴ島住民.jpgフェゴ島の住民  ウイキより
Martin Gusinde - 新光社 編「世界地理風俗大系. 別巻〔第3〕」1931年発行https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1876894Världskulturmuseet, Göteborg: 006646, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=98509210による
フェゴ島の部族の一つ、セルクナム族=オナ族の家族

アメリカ先住民に関しては、北米ではその後に C2 の連中が混じり、
西部劇で有名なシャイアン族とかスー族とかになっていくのですが、
南米のインディアン=インディオは YDNA 的にはほぼ Q 一色ですので、
このフェゴ島住民の写真は
そもそもの Q の顔立ちを示すものとして重要だと思います。
今月のウクライナ-168」で Q は白人種の可能性を指摘しましたが、
この写真を見る限りは現在の欧州人種とは相当に異なります。
母親はオノ・ヨーコの妹みたいなカンジです。個人的感想ですが・・・。
セルクナム族の写真をもう一枚載せます。

セルクナム族の子供.jpgセルクナム族の子供たち  ウイキより
Template:Padre Alberto de Agostini, SDB - Libro Treinta años en Tierra del Fuego. p 306,Världskulturmuseet, Göteborg: 006632, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=6392929による
可愛いですね!
白人種よりも北東アジア人種の特徴がむしろより強く表れていると思います。

この写真が撮られたのが 1898 年頃とのことで、
当時のチリとアルゼンチン政府の弾圧が一層の激しさを増していた頃です。
先住民を文字通り狩猟の対象としていたようです。
オーストラリアのタスマニア島と同じです。

それでもクジラだけは許せない、とのことですが WWWWWWWWW。

カラパイアにもフェゴ島先住民の写真が多く載っているので、貼っておきます。
フェゴ島は南極大陸に最も近い寒い所ですが、彼らは、基本、裸族です。
シベリアからベーリング海峡を渡ってきたころの時代を
すっかり忘れてしまっているようですね WWW。




今月のウクライナ-172

さて、契丹についてお話する前に、
トルコ~モンゴル~ツングースに共通の YDNA のハプロ、C2 について
より詳しく突っ込んでいこうと考えましたが、
そうなりますと、
C2 に文化的に大きく影響を与えたと思われる N の話をする必要がありますし、
そうなりますと、
C2N の拡散により生じたシベリアの少数民族の話をしたくなりますし、
そうなりますと、
彼らに影響を及ぼした Q の話が必要となりますし、
そうなりますと、
アメリカ・インディアンに言及するのは必定、
ということとなりまして、
結局のところ、地球上の人類みな兄弟、という結論となりそうです。

で、N に関してはこのブログでも至る所で顔を出しているので
ここで詳しく彼らに言及することはありませんが、
Q に関しては「今月のウクライナ-100」でケット人について述べただけなので、
まずはこれをやっつけてしまいます。

基本的に、YDNA は分岐の古い順に A、B、C、D・・・と並んでますので
Q は比較的近い時代に分岐したハプロタイプということになります※。
※当初はアルファベット順にきちんと並んでいたのだと思いますが、
研究が進展するに従って古いのと新しいのと順番が変わったりして
現在では結構ごちゃごちゃになってます・・・。
O、P、Q、R という順番ですので、
QRP から分岐した、ということになります。
因みに R は、主として、いわゆる欧州の白人種を構成するハプロです。
これも以前の印欧語族の拡散の時にお話しました。

で、初めに簡単に QR の祖型である P について話しますが、
ウイキに載っている P の内容が少し可笑しいです。
というか、混乱します。
フィリピンのルソン島に住むネグリトの一種、アエタ族に
P* が高頻度で見られるとのことですが、
ウイキの K で調べると、
アエタで高頻度に見られるのは K2b であり、
アエタではその他にミトコンドリア DNA (mtDNA) の P が多く見られる、
と書いてあります。
YDNA P の祖型が K2b であり、これは、
ニューギニアに多く見られる MS の祖型でもあります。
つまり、YDNA の PMS と祖型を共有する、ということです。

従いまして、ウイキの K の項目が正しいとすれば、
アエタ族は P よりも古い系統であり、
ニューギニア高地人はネグリトから分岐した可能性が示唆されます。
その方が納得できます。

アエタ族の少女.jpgアエタ族の少女  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=4267127による

一方で、ウイキの P の項目ではアエタは P* と書いてありますので、
P から QR が派生したとすると、
QR 共に例のスンダランド辺りが起源となり、
これを図示した YDNA マップもネットでありますが、
YDNA の K を調べると、
これは祖型の IJK から誕生したと書かれており、
K → P → QR の流れは
現在のイラン~アフガニスタン辺りで生じた可能性が指摘されてますので、
ウイキの P の項目は間違いなのか、あるいはたぶん
YDNA の分類はしょっちゅう変わるので、
未だ分類が未確定であったころのアエタの結果が P* として載っている、
あるいは mtDNA と混同してしまったか、
のいずれかであると思います。
P** は分類未確定を意味しますので、
前者が正しいかと思います。
で、これを混同したヒトがそのままマップを描いてしまった、
ということかと思いますが・・・。

一応、下に、個人的には比較的正しいと考えている YDNAマップを載せますので
ご覧になって下され。
但し、この図も C2 C3 となっているなど、2013 年に発表された図なので、
細部には何かと異論があるかと思いますが・・・。
個人的には、縄文人のハプロである D2 が中央アジア経由なので、
これに異議を申し立てたいです。

YDNA haplofroups.jpgウィキメディア・コモンズより
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:World_Map_of_Y-DNA_Haplogroups.png
細かくて見えないと思いますので、
是非、リンク先を開いて拡大して見て下され。

YDNA にせよ何にせよ、
新たな発見によってこれまでの風景が一変するのが人類学、
あるいは科学と言うべきか、
の宿命ですので、
知識を常に新たにする努力が重要であるのは間違いのないところですが、
同時に、
常に本質を見極めようとする意志を持たないと、
あれやこれや、
単に流行に振り回されるだけの人間となり終わり果てるのも明らかですので、
センセのようなおふざけたブログと言えども、
逐一書き足していくのはナカナカ難しい作業ではあるなあ、
とは感じています・・・。
楽しいけど WWW。