今月のウクライナ-202

文字通り間一髪の差で昇天を免れたトランプ氏ですが、
右耳に勲章代わりの包帯を巻いて共和党大会に元気な姿を現した!
まことにタフなものだ。
狙撃場面もピューリッツァー賞受賞の経歴を持つ写真家によって撮られ、
硫黄島の摺鉢山で星条旗を掲げる海兵を彷彿とさせる一枚となり、
早くもミームとなってネットで拡散!
中国製 WWW の T シャツまで売られる始末 WWW。
で、つい先ごろまで大統領指名候補の座を争ったライバルの一人、
女性候補のニッキー・ヘイリー氏までトランプへの支持を表明。

候補戦ではあれだけボロクソに言っていたくせに・・・。

で、トランプ、副大統領候補として J・D ヴァンス氏を指名した。
「ん?どこかで聞いたことある名前だな?」と思ったセンセ、
「ひょっとしてあれか?」と本棚を探したら、あったあった!
ヒルビリー・エレジー」という本だ。
エレジーとは「哀歌」という意味だ。
あがた森魚の「赤色エレジー」でおなじみだ。
って、若い連中は知らないと思うので、リンクしときました。
で、ヒルビリーというのは
アメリカ東部のアパラチア山脈辺りに住む貧しい白人連中のことを指す。
センセの過去ログでも一度言及したことがある。
で、2017 年に訳本が出たときに買って読んだ。

面白くなかった・・・。

アパラチア辺りになぜ一定数の貧しい人々が居て、
しかもなぜ彼らは白人なのか、
そこらへんの事情を歴史学的に述べた本なのかと思いきや
単にヒルビリーに出自を持つヴァンス氏個人の自分史に過ぎなかった・・・。
センセの場合、
ホントに心に響いた映画や本などは何度も見返す読み返すものなのであるが、
この本は一度読んで終わり。
しかもわずかな印象すら残っていない。
今回のマスコミの紹介で初めて
「ああ、そういえばそういう本だったなあ~」と思い起こしているだけだ。

「知られざるアメリカ」的なことを描いた本の中で
センセが最も印象に残っているのが
Peter Jenkins というヒトが 1978 年に書いた
A WALK ACROSS AMERICAという本だ。
訳本はない。
センセはペーパーバックを買って読んだ。
あの狂瀾怒濤の 60~70 年代が一段落したアメリカでは
多くの若者が新たなアイデンティティーを求め、
いわゆるバックパッカーとなって国内~国外を放浪した。
Jenkins 氏もまたリュックサックを背負い、
相棒の犬を連れてアメリカ国内の旅に出る。
もちろんアパラチア山脈にも足を踏み入れる。
各地で色々な人々に出会い、触れ合い、学んでいく。
登場人物は全て有名人とは程遠い普通のアメリカ人だ。
で、アメリカ人、まことに色々な人々で構成されているのだな、
アメリカという国には
当時の TV や映画や音楽で紹介されていた華やかなものだけではなく、
多くの日本人が知らない側面がホントにたくさんあるのだな、
ということがすぐ分かる。
しかも何の色眼鏡もかけていない
若い Jenkins 氏が見たまま感じたままの人々がそのまま描かれている。
当時は同じく若かったセンセも大いに触発されて
「俺もリュックを背負って世界貧乏旅行をするのだ!」
などと本気になって考えたものだ。
ま、若い連中はどこの国でも、今の時代でも、同じものだとは思うが・・・。

それが若さというものさ!

英文は非常に平易で読みやすいので、
どうぞ興味のある方はご一読ください。
今少しチェックしてみたら、アマゾンに古本があるようだ。
但し¥1~2 万台とプレミアムがついてめちゃくちゃ高くなってるので
根性の有る方だけにお勧めです!

で、ハナシは戻って副大統領候補のヴァンス氏であるが、
言ってることはアメリカ第一主義でトランプ氏とあまり変わらないが、
当初はトランプが嫌いだったらしい。
けれども実際に会ってみたら取り込まれ、
その後は熱烈に支持する形になったようだ。
よくあるハナシ。
ということは、
今現在 99% の確率でトランプ次期大統領となる可能性が高いが、
次期大統領と次期副大統領のペアは、
国内向けには多少のアメをバラまきながらも
国外的には前回にも増して塩辛い対応を行う可能性が高いということだ。
但しヴァンス氏、前回のボルトンやらペンスやらその他やらと同じく
そのうち愛想をつかして袂を分かつ可能性もゼロではない、
と、個人的には思っているが・・・。
さて・・・。






今月のウクライナ-201

今月のウクライナ-194」↓で
「トランプ氏が大統領に選ばれたとしたら何らかの擾乱が生じる可能性大!」
と述べましたが、
選ばれる前に早くも生じた!
演説中の狙撃だ!
やけに井上アナ(二郎の方ね)とののかの顔が暗いな、と思っていたら
いきなりの場面が飛び込んできた!
おかげで NHK の日曜の朝のセンセの必見番組、
「さわやか自然百景」も取りやめ!
代わりにジンベエザメを見る羽目となってしまった・・・。
これはこれで良いけど・・・。

で、パンパンと音がした方向に顔を向けたその瞬間、
右耳を齧ったのか貫通したのかは定かではないが、
トランプ氏、耳を押さえてしゃがみこんだ。
間髪を入れずに SS が取り囲み、車に誘導したが、
こぶしを挙げて「俺は大丈夫だ!」とアピール!
画面からは、明らかに右耳から出血しているのが分かる。

で、犯人は SS に反撃されたのか、死亡したとの情報。
会場の民間人であろうか、他に 1 名死んだとのことだ。

大統領の狙撃事件はアメリカではおなじみではあるが、
日本の安倍元首相や岸田首相の件もあり、
国を率いる者、やはり命を的(まと)に行うものであるなあ~
とはつくづく感じる。

で、トランプ氏、まずは軽傷であろうし、
これにビビッて選挙から降りるタマではない。
右耳の傷を勲章代わりにして、さらに優位に選挙戦を進めるであろう。

民主党の重鎮連、泣きっ面に蜂、の心持ちであろうことよ!

※追伸:古江ちゃん、メジャー優勝おめでとう!!!

今月のウクライナ-200

あちらでもこちらでも選挙選挙の一週間でしたが、
日本と英国は予想通りであった一方で、
フランスの結果がまことに番狂わせ!
ナカナカ興味深いです。

日本の場合は国政選挙ではなく一地方選挙ではありましたが、
一地方とは言ってもチェコ共和国一国の予算額を上回る首都東京の選挙。
それなりの重みがあるはずですが、
表現の自由だか何だか知りませぬが、
どうしても一定の割合でポンコツが現れるのが最近のわ~くにの現状です。
同じ泡沫候補ではあっても
昔の赤尾敏(あかお・びん)なんてのは凄みがあったのですけどね。
西銀座、ペコちゃん前での街宣活動や電柱の張り紙など、
当時の銀座の雰囲気が懐かしいです。
で、今回の東京選挙で大健闘と言って良いのがひまそらあかね氏。
センセのブログを読んでるヒトの 9 割以上が知らない名前だと思いますが、
田母神氏に次ぐ 5 位に入ったことにセンセはびっくり!
唯一顔写真なし + ひらかな表記の氏でしたが、
ネット空間では暇空茜の名称で知られています。
因みに、男性です。
今更ながらにネットの威力には恐れ入谷の朝顔まつりでやんす・・・。

右派の勢力が増しつつある欧州ですが、
イギリスでは久方ぶりに左派の労働党が返り咲いた。
特に現況のスナク氏がどうこういうわけではなかったように思えますが、
キャメロン首相による EU 離脱を問うての解散選挙以降、
メイ、ジョンソン、トラス、そしてスナクと続いた保守党政権。
何かと細かな問題も多く、
印象的にもすっかり劣化してしまいましたので、
イギリス人、新鮮な空気が欲しかったのでしょうね!
但し、「EU への復帰はない!」とは、新首相の弁であります。

さて、フランスの総選挙結果ですが、これには驚いた!
選挙を 2 回行う方法も興味深いと思いましたが、
いずれにしてもルペン党、
1 回目の結果を見て「これはもらった!」と思って油断したのでしょうね!
但し、左、中央、右のそれぞれがおよそ 3 割ずつということで、
今後の政権運営が今以上に不安定化する可能性もあり、
注視していきたいと思います。
何と言っても EU~NATO の中心国ですし、
この夏にはオリンピックもありますし・・・。
選手は段ボールの上で寝ることとなりますが・・・。
空調なしで・・・。

さて、東アジアの古代史情勢ですが、
渤海と倭国~日本の関係のハナシをする状況ともなれば、
これは新羅について、別途、語っていかなくてはなりません。
新羅について話す段ともなれば、
同時に百済、高句麗、倭国について語っていかなくてはなりません。
高句麗に関しては既に語りましたので、
新羅、百済、倭国、そしてこれらに関与する中国王朝との関係性について
語っていかなくてはなりません。
結構これまでも個別に語ってはいるのですが・・・。
ここら辺が歴史を語る難しさ、ということなのでしょうね!
時系列と空間とを同一平面上に同時に記載するのは不可能、ということです。

シュレディンガーのネコ」のようですね WWW!

渤海はモンゴル系の契丹が起こした征服王朝、
によって滅ぼされてしまいますが、
渤海が滅ぼされる前に、一旦、半島情勢をまとめたい、と思います。

今月のウクライナ-199

アメリカの次期大統領候補による討論会が終了しました。
で、これまで様子見を決め込んできた日本を含む各国ですが、
大慌てでトランプ対策を具体化し始めることでしょう。
EU 議会の選挙結果は御覧の通り。
さらにはフランスの選挙もじきに投票ですが、
アメリカではトランプ、欧州は右派、の構図が出来上がりつつあります。
一方のわ~くにでは東京都知事選がたけなわですが、
外苑の木を切る切らないで国論が二分しております WWWWWW!

外ではトンビがぴ~ひょろ鳴いてます・・・。

それにしても米国民主党、ホントに人材が払底しているようで・・・。

渤海.jpg最大版図を誇った 9 世紀ころの渤海  ウイキより
この時代には文字通り「渤海」に面してます。
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=118414984による

さて、渤海です。
粟末靺鞨(ぞくまつまっかつ)の首領様であった乞乞仲象
(きつきつ・ちゅうしょう)が高句麗の残党と共に打ち立てたのが渤海ですが、
この時代の東アジアの国々は、倭を含め、我も我もと隋~唐に朝貢し、
中国文化の輸入に勤しみます。
印象的には、物質文化の移入というよりも、むしろ、
律令制などの政治体制のあり方に魅了されていたようなカンジがします。
倭国なども、魏志倭人伝などに記載されているように、
多くの小国による戦乱がヤマト政権の下で平定相成り、
古代国家形成の歩みが始動し始めると、
やはり国家をまとめ上げる仕組みづくりが最重要課題となってきた、
ということなのでしょうね。
このような時には制度と共に必ず文化も付随して流入しますので、
後代の歴史学者としては、時代区分を設けるのが容易いかと思います。
日本ではムシゴメの頃に一回、
幕末に一回、
そして先の大戦で負けた後に一回、
というカンジ。
で、文化は「高き所から低きへと流れる」という物理学の法則に従いますので
流入した文化は従来の文化に大きな影響を与える形となりますが、
必ず反動が生じてワサワサし、紆余曲折の後、均衡して、新たな文化が生じる、
その新たな文化が時代を経ることにより新たな伝統となる、
の繰り返しですね。
高句麗も渤海も百済も新羅も倭国も
みな揃って中華の文化に大きく影響されましたが、
それぞれの従来の習慣~文化と混じることにより、
各国独自の色を打ち出していきます。
基本、中国の影響力は距離に反比例しますので、
日本の文化は東アジアの中では最も中国色が薄いと思います。
これまで見てきたように、
色んな民族が中原の覇を争う時代においては
中原に打ち立てた国々の名前は揃いも揃って晋だの魏だの周だの
同じような中国風の名前が次から次へと出てきます。
混乱するので、北だの南だの西だの東だのその他だの、
後代の歴史学者は色々な形容詞をつけて区別しようとしますが、
世界史を選んだ現代の高校生は混乱の極みに陥って、
「やっぱし日本史や地理を選んでおけばよかった~」と
後悔するのも青春ですね!

で、ヒトの名前も中国風になっていきます。
基本、朝貢して中国の皇帝から姓をもらう、
それが名誉であると同時に威信(いしん)ともなる、
ということで、
高句麗~渤海~新羅などの王も、当初は本来の名前を名乗ってましたが、
そのうちに中国風に変わる。
中国との朝貢貿易の必要性から、少なくとも支配層においては、
漢語の知識が必須となってくる。
元々独自の文字を持っていなかったから、少なくとも当初は、
読み書きに漢字を使用する。
宗教としては、これまでのアニミズムやシャーマニズムから
ありがた~いお釈迦様の宗教を採用する。

このように、
東アジアの古代国家はどれもこれも似たような経過をたどりますが、
大陸と陸続きでない我が国においては上記の傾向は一段薄く、
例えば名字においては中国色は皆無で、
過去ログでも指摘しましたが、
地名なども訓読みのものが大部分です。
一方の朝鮮半島ではキムくん、パクくん、リーさんなどが大部分、
加えて地名も、ソウルを除き、音読みのものが大部分です。
日本の天皇においては神武とか聖武とかは諡(おくりな)で、
あれは名字ではありませぬ。
そもそもが天皇家には名字はありません。
興味深いですね!

で、渤海国ですが、
何とかいっぱしの文明国になろう!と考え、
一生懸命に中国文化を取り入れていきます。
一方で北方の黒水靺鞨、西の契丹、南の新羅とは争いの日々。
基本、唐にはヘ~コラしているのですが、
時折反抗したりして自尊心を保とうとします。
で、何かと目障りな南の新羅。
これを南北から挟み撃ちで懲らしめようと画策し、
日本に使者を送るようになります。

これが当初の渤海使(ぼっかいし)の目的で、
結局わ~くにに袖にされて本来の目的は達成できませんでしたが、
通商目的、後には密輸貿易目的に変わり、
何だかんだ言って 727 年から 922 年までの間に 35 回も続くことになります。
日本もまた返礼的に渤海に使者を送りますが、
これは遣渤海使(けんぼっかいし)と呼ばれ、
728 年から 811 年までの間、14 回続きます。







今月のウクライナ-198

プーチン氏、キンペー詣で(もうで)のみならず、
キムくんにも愛想を振りまく!
ついでとばかりにベトナムにも!!
喜んだキムくん、「同盟だ同盟だ!」と周囲に吹聴してますが、
いや、プーチン氏、さすがにそこまでするつもりはない。
風船にンコを詰めて飛ばしっこしている北と南ですが、
そんな次元の連中に貴重な兵隊を送るはずがない。
従来通り、
「弾薬の件、よろしくお願いしますよ。
そんで、打った後でちゃんと爆発するヤツを送ってくださいよ。
2 メートル先に落ちて爆発するヤツだけはカンベンしてくださいよ。
ホント、大変なんですから・・・。」
くらいのお願いだったのであろう。
ベトナムに関しては、
ベトナムの首相:「確かに昔は世話になったが、
今の時分に来て「昔は友人だっただろ?」とか言われても・・・。」
などと思っていることであろう。

ネタニヤフ氏も四面楚歌状況に陥りつつある。
大物閣僚の一人であったガンツ氏とケンカ別れ。
加えて、イスラエル軍のスポークスマンの話だと、
軍の指向と首相のそれとはどうやらベクトルが異なるようだ。
首相、ユダヤ教最右派の連中と心中する気なのだろうか?
今回のガザ侵攻作戦であるが、
当初はイスラエル軍、鎧袖一触の勝利だと考えていたが、
民間人を人身御供として捧げ続けるハマスのしぶとさに、
いつ、どのような形で終わるのか、予想がつかない。
非常に悲惨な終わり方をするような気もする・・・。
あまり想像したくはないが・・・。


さて、靺鞨(まっかつ)です。
今月のウクライナ-89」でお話した則天武后
最近では武則天と呼ばれることが多いですが、
彼女が建てた「周」の国(武周と呼ばれます)の羈縻政策(きびせいさく)が
文字通り厳しかったため、
羈縻州に移住させられていた契丹の連中が反乱を起こします。
この契丹の暴動に乗じ、
粟末靺鞨の酋長、乞乞仲象(きつきつ・ちゅうしょう)という男が蜂起!
高句麗の残党と共に東に走り、唐(武周)に背きます。
一旦は許した武則天ですが、その後、これを攻め、
乞乞仲象は首を刎ねられてしまいます。
乞乞仲象の息子の大祚栄(だい・そえい)※はさらに逃げ、
高句麗の残党や粟末靺鞨部の連中を率いて反抗し、698 年
周辺部族を統合して(しん)という名の国を立ち上げるのに成功します。
短命の武周が倒れて玄宗皇帝が立ち上がると、
713 年、大祚栄は唐に入朝して和解を求めた結果、
玄宗皇帝はこれを認め、大祚栄は渤海郡の王に冊封されることとなりました。
※オヤジの名前が乞乞仲象という靺鞨人の名前ですから、たぶん、
唐に認められたのちに「大」という姓をもらったのだと思いますが・・・。

東アジア C2-5.jpg8~9 世紀ころの渤海  センセによる

大祚栄は以降、靺鞨の名称をやめ、
自らを渤海(ぼっかい)国と称するようになりました。
息子の大武芸(だい・ぶげい)は独立色を打ち出して唐と対立しますが、
大武芸の息子の大欽茂(だい・きんも)の時代になると唐に恭順し、
唐文化の流入を積極的に推進して中国化が進みます。
ここら辺の展開はどの国も同じですね。
何だかんだ言って「文化は高きから低きに流れる」ということです。
これらの政策を評価した唐は大欽茂に「渤海国王」の称号を贈り、
渤海はこれまでよりもさらに高い地位に冊封されることとなります。
郡から国への昇格ですね。
国力も順調に増して行き、
その後には海東の盛国などと呼ばれるまでになりました。



今月のウクライナ-197

フランスのせいで、欧州金融市場が大荒れです WWW。

さて、いち早く古代国家形成を成し遂げたツングース-2 系に対し、
黒竜江下流から沿海州にかけて広く薄く展開していたツングース-1 系の連中は、
厳しい気候風土にもめげず、
狩猟や漁猟、トナカイの飼育に加えて農耕も行い、犬~ブタも飼い、
土で作った穴倉のようなる住居に穴居し、
おしっこで顔を洗う生活を送っておりました。
おかげで体が鍛えられたのでしょうか、
弓矢の扱いに優れるなどしてナカナカに勇猛な戦士となり、
勿吉(もっきつ)と呼ばれるようになる 5 世紀のころには
ツングース-2 系の雄、扶余を滅ぼすまでになりました。

その後、のころには靺鞨(まっかつ)と呼ばれるようになります。
どうぞ「今月のウクライナ-195」の図 ↓ をご覧くだされ。

靺鞨には有力な部族が 7 つあり、
中でも北の黒竜江下流部に居た黒水靺鞨(こくすいまっかつ)と
南部に居た粟末靺鞨(ぞくまつまっかつ)が強力でした。
で、粟末靺鞨の首領に突地稽(とちけい)という名のオトコがおりましたが、
中国文化にあこがれて隋に朝貢した結果、
時の皇帝、煬帝から認められ、これに服属するようになります。
唐に時代が変わると唐に朝貢して燕州(えんしゅう)の総監に任命され、
さらに唐の皇帝の要望に応えて突厥を攻めるなどして点数を稼いだ結果、
右衛将軍の座を仕留めるのみならず、
唐の創始家である李氏の姓を賜るまでに出世を果たします。

大体こういうカンジで周辺部族の連中は中国化していって
名前なども中国風に変わっていきます。
新羅なども元々は
エヴェンキ由来の名前を名乗っておりましたが、
途中からキムとかパクとかに変わっていきます。

粟末靺鞨の髪型.jpg
粟末靺鞨族のオトコの髪型  
中国のナントカ百科より無断でお借りしました。謝謝!
この髪型、そのうちご紹介する契丹の連中の髪型とよく似ています。
ロシアのコサックの中にもこのような髪型をした連中がおりますが、
これはモンゴル支配の影響によるものだと思います。
ということは、清朝の弁髪も含め、
このような髪型は当時の C2 系男子の習慣~流行だったのでしょうね。
ただし、突厥など、トルコ系の連中の髪型とは大きく異なります。

で、突地稽の息子の李謹行(り・きんこう)の時代になると
唐・新羅連合軍による高句麗征伐にも加わって
高句麗滅亡に功を立てることとなります。
この時、同じ靺鞨ではあっても北方の黒水靺鞨は高句麗側に立ち、
唐・新羅・粟末靺鞨の連合軍と戦いますが、
その後の 8 世紀には、黒水靺鞨も唐に服属するようになります。
高句麗滅亡に貢献した李謹行は引き続いて大陸内陸部に転身し、
676 年にはチベット系の強大国家、吐蕃打ち破るなどして大活躍!
ここに靺鞨は、一躍、極東アジアにナカナカの存在感を示す部族となりました。

この粟末靺鞨から 7 世紀末渤海国が生まれ、
12 世紀には、黒水靺鞨から国が生まれてきます。
おしっこで顔を洗っている場合ではなくなってきました!


今月のウクライナ-196

EU の議会選挙で右派が大躍進!
これに仰天したフランスのマクロン大統領、
どういう訳か、自国の議会を解散して総選挙に打って出る!

ハンガリーのオルバーン首相あたりが
EU 内で常に反抗的態度をとるのはおなじみの光景だが、
近年、ドイツやフランスの右派政党の勢いが頓に(とみに)増してきた。
ウクライナ戦争による物価上昇その他の影響もあるのだろうが、
個人的には、基本、移民問題の影響が最も強いのでは?と考えている。
要するに、欧州においても過剰なるリベラリズムへの反動が生じつつある
ということだ。

で、焦ったマクロン、
どういう訳か自国の議会を解散して選挙に打って出たが、
ルペン氏が高笑いする結果となる可能性も大いにあり、
凶と出るか吉と出るか、予断を許さない状況だ。

いずれにしても、
「EU 議会で右派が大勢を占めたとしても
ウクライナ支援に関してはさほどの影響はない」と、
個人的には考えてます。
イタリアのメローニ首相も
極右だと言われながらも 2 年前に首相になりましたが、
イタリアのロシアに対する構えに目立った変化はなかった。
彼女が首相になった時、センセは
「プーチンはさぞかし喜んでいることであろう」などと考えたが、
そんなことは全くなかった。
要するに、
複雑極まる現代の政治を右とか左とかだけで分断して考えるのが
単純過ぎるだけのハナシなのではなかろうか?
加えて、左は正義で右は悪、
などという幼稚極まるレッテルを貼って悦に入っている連中の態度に
問題があるのではなかろうか?

そのうち仕事から完全に退いたら、有り余る時間を利用して
「リベラリズム:その本質と限界」という本(仮題です)を書いてやろうか、
などと良からぬことを企てているセンセであった・・・。

さて、濊貊~扶余~高句麗という流れのツングース-2 系でしたが、
高句麗が滅んだことによって流れが断ち切られ、
その後の朝鮮半島は新羅によって席巻~統一されますが、
言語を含むツングース-2 系の文化は百済~倭国に大きな影響を及ぼした、
と、個人的に考えてます。
ちょいと江上波夫氏の「騎馬民族説」に似ています。
で、これに関しては、次世紀の中頃までにはお話できると思います。
今回以降はしばらく
粛慎(しゅくしん)~挹婁(ゆうろう)~勿吉(もっきつ)~靺鞨(まっかつ)
の、ツングース-1 系のお話となります。
例の「おしっこで顔を洗う連中」のことです。


今月のウクライナ-195

さて、高句麗です。
およそ 700 年にわたり(もっと長い、という説もあります)
極東の一画でナカナカの存在感を示してきた高句麗ですが、
東には粛慎(しゅくしん)~ 勿吉(もっきつ)を引き継ぐ靺鞨(まっかつ)が、
西にはモンゴル系の契丹(きったん)、室韋(しつい)、(けい)の連中が、
そして、より西方の草原地帯にはトルコ系の突厥(とっけつ)が現れ、
さらには半島の百済、新羅にも苦戦を強いられるなど、
7 世紀も半ばになると勢いに陰りが見えだします。

そんな中、581 年
北魏~拓跋部(たくばつぶ)の血を引く楊堅(ようけん)によりが起ち、
五胡十六国から南北朝の時代を経る長い国家乱立状況に

漸く終止符が打たれる形となりました。
このような、久方ぶりの統一王朝が大陸に生まれたことが
周辺諸国、特に倭を含む極東地域にも大きな影響を及ぼしたようで、
これまでの卑弥呼的な原始国家形態から律令に基づく統治を目指した
本格的な古代国家への脱皮を促すきっかけとなりました。
日出所の天子、すなわち聖徳太子が書いて送ったフレンドリー過ぎるお手紙に
隋の煬帝(ようだい)がカンカンに怒ったというお話は有名です。
で、煬帝は大軍を率いて数度に渡って高句麗に攻め上りますがいずれも大敗し、
これが隋の滅亡の主要因となってしまいます。

東アジア C2-4.jpg7 世紀ころの情勢  センセによる

隋を滅ぼしたもまた高句麗を攻めますが、
高句麗は百済と手を組んでこれに対抗します。
以前にも述べましたが、
高句麗と百済と新羅の関係は複雑で、
ある時は敵、ある時は味方となって戦いますので、
時々こんがらがってしまいます。
一応この時は唐と対抗すべく、両者は連携プレーを示しますが、
唐は「高句麗を滅ぼすにはまずは百済から!」ということで新羅と組み、
西と東から攻め込んで、660 年、百済を滅ぼしてしまいます。
当時の倭国は百済と近く、新羅とは敵対関係にありましたので、
百済の残党の求めに応じて倭国の中大兄皇子は救援軍を送りますが、
惨敗を喫したのは有名なハナシです。
その後に対馬から瀬戸内海に至るまでの各所海岸線に城壁を築き、
防人(さきもり)を置いて防御態勢を敷いたのも有名なハナシです。
ブラタモリでも紹介されてましたね。
で、ブラタモリって、ホントに終わったのか?
土曜午後の 7:30 からは TV で見るものが無いのだが・・・。

いずれにしましても、このような形で同盟軍を失った高句麗ですが、
百済の滅亡より程なく、668 年、唐により滅ぼされてしまいます。

で、高句麗やら百済やら新羅やらのイメージですが、
高松塚古墳の壁画に描かれているものを想像して頂ければ OK かと思います。
面白いブログがあったので、リンクします。
たぶん、こっちの方が詳しいかな?と・・・

遣隋使などによる中国の影響以前の倭国のイメージと言えば
これは卑弥呼や埴輪クンを思い浮かべて頂ければ OK かと思いますが、
たぶん、より古代の半島の雰囲気もまた、
韓ドラなどでブラ播かれているものとは大きく異なっていたと思います。
中国文化の影響があまりにも大きかったがために、
半島~倭国ともに似たようなカンジになっていったのだと思いますが、
少なくとも倭国においては、
ムシゴメの大化の改新以前と以後では、確かに色んな形で断絶が見て取れます。
これが平安時代になって「国の風」が吹くようになって初めて
ヤマトならぬ日本独自の文化が発展していくようになったのですね!
NHK の大河ドラマ、「光る君へ」の時代です!
見てないけど・・・。

・・・見る気も無いけど・・・。



今月の女子プロゴルフ

国内ツアーのヨネックスで新垣比菜(あらかき・ひな)6 年ぶりの優勝!
センセと同郷の彼女ですが、
黄金世代の中で真っ先に優勝したのが彼女です。
6 年前の優勝の時には同期最初の優勝ということで
18 番ホールには先にプレーを終えた仲間がたくさん集まり応援してましたが、
中でも勝みなみが大喜びしていた姿が印象的でした。
その後は優勝から遠ざかり、
時折に最終日最終組でまわることもありましたが、
必ず崩れてしまい、
ここ数年は予選落ちも多かった彼女でした。
けれども今年になってポツポツ決勝ラウンドに進出してきたので
センセは結構注目して見ておりました。
彼女、スイング変わった?
少しフラットになったような気がしますが・・・。
で、今回いきなりトップに躍り出てハラハラドキドキで TV を見てましたが、
大雨の中、2 位に 3 打差をつけての堂々たる優勝!
今回の 18 番では同世代の吉本ひかると大里桃子に祝福されてました。
他の連中、全米に行っちゃったもんで・・・。
で、ひかるちゃん、もらい泣きしてた・・・。
彼女も昨年初優勝しましたね!おめでとう!
新垣比菜さん、典型的な沖縄美人というか縄文美人というか、のお方です。
どうぞこの機会に、皆さん、彼女のファンとなってくだされ!

というカンジでハッピーな気分を引きずりつつ
今度は YouTube で全米オープンを覗いていたセンセでしたが、
日本勢が善戦している!
リーダーボードは日の丸だらけだ!
で、この時点でトップはミンジー・リーとかその他。
笹生優花と渋野日向子がそれに続いている。
で、途中まで見ていたが、気づくと寝落ちしてた・・・。
で、時計を見たら午前 4:30 ・・・。
そのまま布団に入って起きて朝食をとってその後に PC を開いたら
笹生が優勝!渋野が単独の 2 位!
日本勢がワンツーフィニッシュ!!
笹生の全米オープン優勝はこれで 2 度目だ!!!
なんちゅうーこっちゃ!!!!
数年前に笹生をまねてスイングの改造に取り組んだ結果
調子をガタガタに崩したセンセでしたが、
そもそも調子なんてものはありませんでしたが、
渋野も一時期、
ただでさえフラットなスイングに掌屈(しょうくつ)を加えた結果
予選通過もままならない状況に陥っておりました。
けれどもここに来て見事に復活!
しかもメジャー!
今後は以前にも増しての活躍を大いに期待しております。

新垣さんといいシブコといい、
復活の陰には涙あり!
やっぱり女子プロゴルフは面白い!

一方の男子プロ、どうしちゃった???



今月のウクライナ-194

研究所の庭の整備は 9 割方終わり、ほぼほぼ完成間近ですが、
台風 1 号の影響で本日は庭仕事はお休み。
お陰で体も疲れてないので、ブログを更新しております。
で、3 点、大きなニュースが飛び込んできました!

まず 1 点、あのトランプ前大統領に有罪の判決が下りました!
場所はリベラル色の強いニューヨークですから
陪審員の過半は反トランプであろうとは思っていましたが、
全員一致が原則のアメリカの陪審員制度、すんなりと有罪でまとまった!
ヘンリー・フォンダもびっくり!

トランプ氏に関しては「今月のウクライナ-75」でも書きましたが、
センセの彼に対する見方は、一言一句、当時と全く変わっておりませぬ。
彼は当然ながら控訴するのでしょうが、
このあとにもいくつかの裁判が控えてます。
それでも立候補できて大統領になれる可能性があるアメリカの選挙制度・・・。
なるほど、確かに民主的ではありますが、米国の分断もここまでくると、
仮に彼が選ばれちゃったとしたら、
南北戦争だか東西戦争だか知りませんが、
何らかの擾乱が生じる可能性大です!
たぶん、アメリカ国内、ただでは済まない・・・。
当然ながら、世界中、ただでは済まない・・・。

2 点目。バイデン氏、ウクライナ軍に対して
米国供与の武器によるロシア本土への攻撃を容認した!
限定的ではありますが・・・。
フランスも NATO も、最近、結構、前のめりになっている。
プーチンはベラルーシを巻き込んで戦術核の演習を行ったばかりだ。
例の「時計の針」はどこまで進んだ?
戦線の近況は、
相変わらずの人的損害を出しながらもロシアがやや有利な状況・・・。
アメリカの支援が大きく遅れたせいで
ウクライナの防空能力が低下している。
ロシア側の電子防御システムの優位性のおかげで
M777 などによる誘導榴弾の精度が大幅に低下している、との情報もある。
それにしても戦線は大きく動くことはなく、
相変わらずの膠着状態・・・。
不謹慎ではありますが、
せっかくの第二次クルスク大戦車戦を期待していたのに
結局はドローンと地雷と塹壕による戦いの応酬が延々と続く・・・。
不謹慎ではありますが・・・。
それにしても、F-16 はどうしたあ~~~!!!

3 点め。
女子プロゴルフ世界ランク No.1 のネリー・コルダが
パー 3 のショートでまさかの池ポチャ 3 回!
7 年前の香妻琴乃(こうづま・ことの)のバンカーショット
彷彿とさせる場面でした。
女子プロゴルフにはうるさいセンセです。

さて、隋王朝による南北統一相成った中国ですが、
煬帝(ようだい)、高句麗征伐のために大軍を繰り返し送り込みます。
この先、隋から唐にかけての極東情勢のお話となりますので、
今月のウクライナ-87」~「今月のウクライナ-95」までを
あらかじめ読んでおいて下され!
ハナシはそれからだ!