今月の書評-126

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一回目のワクチンの後、翌日は一日中筋肉痛で、センセのゴルフのごとくに腕が上がりませんでした。
今回の二回目、看護師さんがおっしゃるには、「一回目よりも副反応が強く出る可能性がありますから、明日は仕事をしないでゆっくりしていてください。」とのお言葉でした。
センセの場合、土日の午前中に実験の準備をしないと翌週の実験ができなくなるのでせっかくのお言葉を無視して仕事してましたが、あまり肩は痛くない。
でも、やや、体が重い。
でも、大したことない。
良かったです。
で、ブログを書いてます。


さて、せっかく神懸かりした「ととびちゃん」でしたが、霊験あらたかならず、国の乱れは続きます。で、天皇のお嘆きには激しいものがありましたが、夢の中にでてきた神様の言う通りに色々と大掛かりにお祀りしたところ、漸く疫病も止み、国内が平穏となってきます。

で、天皇、この機を逃さず、一気に全国を平定すべく、手を打った。以下。

「民(おほみたから)を導く本(もと)は教化(おしえおもぶくる)にあり。今、既に神祇(あまつかみくにつかみ)を礼(ゐやま)ひて、災害(わざわい)皆(みな)耗(つ)きぬ。然れども遠荒(とほきくに)の人等(ひとども)、猶(なほ)正朔(のり)を受けず。是(これ)未だ王化(きみのおもぶけ)に習(なら)はざればか。其れ、群卿(まへつきみ)を選びて、四方(よも)に遣(つかは)して、朕(わが)憲(のり)を知らしめよ」とのたまふ。

意味、分かりますよね?続きます。

九月(ながつき)の丙戌(ひのえいぬ)の朔甲午(きのえうま)に、大彦命(おほびこのみこと)を以て北陸(くぬがのみち)に遣(つかは)す。武ぬ川別(たけぬかはわけ)をもて東海(うみつみち)に遣(つかは)す。吉備津彦(きびつひこ)をもて西道(にしのみち)に遣(つかは)す。丹波道主命(たにはのみちぬしのみこと)をもて丹波に遣(つかは)す。因(よ)りて詔(みことのり)して曰く、「若し(もし)教(のり)を受けざる者あらば、乃ち(すなわち)兵(いくさ)を挙げて討(う)て」とのたまふ。

いわゆる四道将軍(しどうしょうぐん、よつのみちのいくさのきみ)の全国への派遣です。重要なことは、これが、ヤマト政権による武力による日本全国統一活動の記紀における初見である、ということです。

日本書紀では、上記に記されるように、単に派遣した、としか書かれてませんが、風土記には、派遣された各将軍の平定活動がも少し細かく書かれています。常陸(ひたち)国風土記には、東国の荒ぶる賊を平定するために崇神天皇が「比奈良珠命(ひならすのみこと)や建借間命(たけかしまのみこと)」を派遣した話がでてきますし、肥前(ひぜん)国風土記にも土蜘蛛(つちぐも)征伐のために健緒組(たけおぐみ)を遣わす話がでてきます。これらの名は先の将軍とは異なりますので、将軍の配下の武将であったのでしょう。

古事記では福島県の会津まで遠征したという記述が見られます。
地元では、これを記念した「四道将軍まんじゅう」まで売られているとか・・・。

で、一旦は平定が完了したかに見えますが、天皇、再度、将軍たちを派遣します。以下。

「今、反(そむ)けりし者、悉(ふっく)に誅(つみ)に伏す。畿内(うちつくに)には事なし。唯(ただ)し、海外(わたのほか)の荒ぶる俗(ひとども)のみ騒動(とよく)こと未だ止まず。其れ、四道将軍(よつのみちのいくさのきみ)等、今、急(たちまちに)発(まか)れ」とのたまふ。

この「海外の賊」を半島の新羅などに比定してはいけませぬ!
この当時、未だヤマトは半島に軍事的なちょっかいを出してはいませんし、何と言っても倭国の平定に躍起となっている時代です。新羅国が成立するのはまだ先の話ですし、当時は斯蘆(しろ、さろ、しるら)と呼ばれていました。

但し、当時の倭人は早くから「しらき」と呼んでいた可能性があることが指摘されています。

じゃ、この海外(わたのほか)の荒ぶる俗(ひとども)とは誰か?

答え:九州島の熊襲です。


四道将軍まんじゅう.jpg
これが四道将軍まんじゅうだっ!!!
感動ものですね! 
職人さまが心を込めて作り上げておられるそうです。
https://routeguide.jp/sakura/modules/spot/?lid=6206





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このページは、喜源テクノさかき研究室が2021年8月 1日 15:38に書いた記事です。

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