今月の書評-48

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さて、日本列島でご先祖さま達が縄文の春を大いに満喫していたころ、大陸では様々な動きがありました。まずは旧石器時代の東アジアのホモサピエンスの拡散からお話して、弥生人に至る流れに持っていきたいと思います。

今月の書評-37」でもお話したように、YDNA のハプロタイプを追っていくと、縄文人のD を持つ連中が真っ先に東アジアに到達したことが分かります。今から大体4 万年くらいです。
その後、3 万3000 年くらい前に、C のハプロタイプを持つ連中が、東南アジアのスンダランドから各地へ拡散し始めました。一部はオーストラリア大陸へ、他の一部は中国大陸を北上し、満州~シベリア地方へと広がり、その後、さらに一部がベーリング海峡を通って北アメリカ大陸に到達します。

下の図はC タイプの拡散図です。アジアではシベリアに集中しています。
図は、現在のC の分布であることにご注意ください。

YDNA C.jpg
さらに4 万年くらい前にON が分岐し、2 万5000 年くらい前、今の四川省あたりからアジア各地へ広がり始めました。

下の図の紫色がO のハプロタイプ。水色のN がそこから派生しているのが分かります。満州からシベリアのアムール川にかけて、C3 (現在ではC2 に分類)が広がっています。

C and O and N.jpg

さて、常日頃からこのブログを読んで下さっているIQ のすこぶる高い皆様方としてはすでに明らかとは思われますが、このC2 (上図ではC3 と表示)のYDNA を持っている連中が現在のツングースやモンゴル人などの典型的な北方型モンゴロイドを代表する人々であり、O の中でもO2 (上図ではO3 )のタイプを有している連中が、現代中国の主流を成すいわゆる漢族を代表する人々です。

では、N とは誰のことだ?

このN のハプロタイプを有する連中は、実は極めて興味深い足跡をユーラシア大陸に残した人々なのです!彼らに関しては、また後程に・・・。



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このページは、喜源テクノさかき研究室が2019年2月23日 15:27に書いた記事です。

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