今月の書評-29

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みなさまこんにちは!今日も大変お暑うございます・・・。

いやちょっとホント、半端じゃないですよね?この暑さ!どうしてます?
子供の頃、いや結構ついこの前まで、夏が来るのが待ち遠しくって、押し入れの中に潜り込んでキャンプ用品だのスクーバ用品だの釣り道具だのを引っ張り出してルンルン♪♪♪  しながら磨いていたりしたものですが、今では押し入れの中で眠りっぱなし・・・。引っ張り出す気力もありませぬ・・・。
こんな時はバイクで風を切るのが最高っ!と思いますが、炎天下でフルフェイスのヘルメットを被ることを考えると、やはりこれも二の足を踏んでしまいます・・・。
ゴルフの練習に行くときはクーラーボックスに保冷剤を入れて濡れたタオルを突っ込んで出かけますが、真昼の練習場はセンセが借り切り状態・・・。受付のヒトに「倒れたら救急車を呼んでくれ!」と言ってから練習してます・・・。
せめて30℃くらいであれば快適な夏と言えますが、何しろ35~38℃が当たり前になりつつある日本列島の夏ですので、今後どうなっちゃうの?
それでも長野は東京などに比べると朝晩は幾分過ごしやすいですし、湿度も比較的低いのですが、先週末、乳酸菌学会で東京に行ってきました。で、思った。

「ヒトの住むところじゃねえ~~~っ!」

やはり、クーラーの効いた部屋で大人しくブログを書いてるのが一番ですね!



で、先日NHKのホモサピエンスシリーズが終了しました。
期待して見ていたのですけど、期待にたがわず、期待を大きく外してくれた内容でした ×××。

旧石器時代人はどうやって日本列島に到達したのか、というのがテーマでしたが、南から海を伝うルートと地続きの北方経路との両方から来た、というのはOK です。OK なんですけど、北方経路の人たち、みんな朝青龍みたいな顔してた・・・。

NHK 北方系.jpg
NHK の番組HPより。


寒冷適応した北方アジア人が北海道に到達するのは、もっとずっと後になってからのことジャン!アイヌ人の最大のユニークさの一つが、南方系の形質をそのまま残しながら樺太経由で北海道に到達したことジャン!



で、南からの経路・・・。

台湾から与那国島へどうやって渡ったか、というのを「実験考古学」的に立証するわけですが、すでに「今月の書評-9」でも指摘したように、草船という発想って、どっから出てきた???
たぶんコンチキ号の成功から思いついたのだと思いますが(ググってね!)、コンチキ号だって単純な草船ではありませぬ。草だけじゃなく、バルサや松材などを組み合わせて巧妙に作られた船で、マストも帆も装備してます。
コンチキ号はインカ帝国時代のスペイン人の絵を基にして設計されたものですので、時代は旧石器時代よりもよっぽど新しく、ペルーの海岸からイースター島までの長距離を目指したものですから、少なくともこの程度の装備は当然だったでしょう。
一方の台湾旧石器時代人ですが、与那国島の存在は目視で確認できたでしょう。あとは眼前を流れる黒潮を如何にして乗り切るか、ということですが、その答えが草船・・・・。

NHK 草船.jpg
れきまと!!!さんより。http://matome-antena.info/rekisi-matome/?p=50


自分が旧石器時代人になったと想像して考えても、その発想って、むしろ難しいんじゃないかと思う・・・。さっさと丸木舟を作るほうが自然だと思う・・・。
たくさんの草を刈って編む作業の困難さって、半端じゃないと思う・・・。たくさんの草刈ってそれを編んで船にする発想って、相当におへそが曲がっていないと出てこない発想だと思う・・・。かてて加えて、そこまで大変な努力をして作った草船ですが、さっさと朽ち果ててしまうディスポーザブルな代物だと思う・・・。
で、お次に竹船ですが、竹を何らかの補助的な具材として用いるのは自然な発想だと思いますが、これをメインの材とするその発想はどこから来る???
航海中の飲み水を入れる容器としての竹、というのは大いにアリだと思いますし、竹を筏(いかだ)に組んで湖沼を渡るのは自然な発想ですが、強い海流を乗り切るために竹を組んで「へさき」を作って波頭を破るという発想は、これまた不自然極まりないと思います。

で、なんで最初から丸木舟を作らないのか?ということですが、当時の台湾における「石斧(いしおの、せきふ)」の存在が確実に立証されていないことがネックになったんじゃないのかなあ~。何しろ「実験考古学」ですから、結果を発表して「実験考古学学会」の重鎮連からいちゃもんをつけられるのが怖かったんじゃないのかなあ~。分かる気がするなあ~。
で、番組の最後の方でとってつけたようにオーストラリアで出土した旧石器時代の石斧を紹介してましたが、世界最古の石斧って、実は日本で出土してるんですよね!長野で。時代が4~3 万年前というのだから、これを根拠にして最初から丸木舟を作製しても良かったんじゃないの?
で、単純な丸木舟じゃなくって、当然アウトリガータイプのやつ。アウトリガータイプの丸木舟の証拠が出土してなくても、構わないじゃん!だって、アウトリガーの発想もまた、センセに言わせれば、至極自然なものだと思うもん。

と、ごちゃごちゃ文句を並べてきましたが、最後にこれだけは許せないっ!ってヤツをあげつらって、今回はおしまいといたします。

それは、船に乗り込む人々を男女半々ずつ10 名に揃えるのは良いと思いますし、ま、葉っぱの「腰蓑(こしみの)」もポリネシアなどで実際に見られますからOK だと思いますが、葉っぱでブラジャーはないだろう!葉っぱのブラジャーって、擦れて痛かろう!!!

当時、海を渡った旧石器時代の女性陣は、ブラジャー、してなかったと思います。NHKなんですから、もっとリアリティーに富んだ映像を作って頂きたいと思います。少なくともあの映像を見ていた日本人のおよそ50%くらいは、センセの意見に激しく同意すると思います。

ではっ!


お詫びと訂正:上記で葉っぱのブラジャーについて書きましたが、先日再放送を見たところ、葉っぱじゃなくって、ナンカ、皮のシャツみたいのを着てました。
お詫びして訂正いたします。・・・でも、高温多湿な台湾の環境において、皮のシャツ着てたら蒸れて大変だと思います。やっぱし、旧石器時代の女性陣、ブラジャーも皮のシャツも着てなかったと思います。自然が一番ですね!




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このページは、喜源テクノさかき研究室が2018年7月22日 09:50に書いた記事です。

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