ちょっと研究内容 その五

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みなさんおはようございます。今日は良い天気ですね!

本日は10月10日の体育の日であります。今を去ること47年前、東京オリンピックがこの日に開催されました。センセはその頃小学四年生。今日と変わらぬ雲一つ無い晴天の日でした。センセはその頃は東京都世田谷区豪徳寺に住んでおりました。豪徳寺の山門のすぐわきの家でした。どういう訳かその日は母親が不在で、お昼は豪徳寺商店街の入り口にあるおそば屋さんで五つ年上の兄と二人でおそばを食べる羽目になってしまいました。おそば屋さんにはその当時発売されたばかりのカラーテレビが置いてありまして、丁度オリンピックの入場式の最中を中継しておりました。カラーテレビと申しましても未だ性能が低いものですから、日本選手団が入場してきた時には、選手の皆さんが着ていた揃いの赤いブラザーで画面が真っ赤っかになってしまいまして、おかしさのあまり、食べかけのおそばを危うく「ブフッ!」とはき出す寸前でした。おそばを食べ終わりますと、丁度ブルーインパルスが国立競技場の真上で五輪のマークを描き出し始めました。お金を払って急いで外に出、兄と二人で渋谷方面を見上げますと、真っ青な空に見事な五輪が今将に描かれつつあるではありませんか!その後は小学生の間で「オリンピックごっこ」が大流行になったのは言うまでもありません。

さて、前置きが長くなってしまいました。本日は、重要なお知らせを致したく思います。

既に先日大井町で行われました「喜源社文化祭」でもお知らせ致しました様に、2008年に大豆麹乳酸菌発酵液に関して申請しておりました特許が2件、本年8月、確定となりました!おめでとうござりまする!!!

特許4794486号-1-2.jpg特許第4794486号

 

今回の特許第4794486号は、大豆麹乳酸菌発酵液で用いられている液体大豆麹の独自性が認められたものです。

液体大豆麹の内容に関しては、既にこのブログでも紹介しておりますが、ここで改めて簡単にご紹介したいと思います。

 

 

 

 

 

 

大豆タンパクは、そのままの形では乳酸菌は利用出来ませんので、これをアミノ酸にまで分解する必要があります。そのための方法としてはいくつかあるのですが、テクノさかき研究室では始めに豆乳を作って、これに麹菌を接種し、無菌的に麹化する、と言う方法を採用しました。その結果、図-1で示しました様に、普通の固体麹に比べてアミノ酸への転換効率が非常に良くなることが分かりました。

図-1:液体大豆麹と固体大豆麹の比較  液体麹と固体麹.jpg   

また、液体大豆麹の培養に伴って、大豆タンパクがどんどん減少し、それと反比例にアミノ酸が急激に上昇してくる事も分かりました(図-2)。

アミノ酸の量が非常に増えましたので、通常の豆乳では増えない乳酸菌も、非常に良く増殖出来る様になりました。加えて、タンパクで出来ている大豆アレルゲンも、急激に分解される事も分かりました。 

 それに加えて培地の抗酸化能も急上昇する事も分かりました。抗酸化能に関しましては直近のブログ記事に比較的詳細に記載致しましたので、ご覧下さい。また、抗酸化能の続報も近日中に書く予定ですので、こちらも乞うご期待であります。

液体麹 グルタミン酸.jpg 

 図-2:大豆タンパクの減少と、アミノ酸の増加の関係。

  いずれにしましても特許が確定したと言うことは大豆麹乳酸菌発酵液の独自性が認められたと言うことですので、研究者としては誠に喜びに堪えぬ事であります。

引き続き、次の特許についてお話して行きます。

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このページは、喜源テクノさかき研究室が2011年10月10日 11:06に書いた記事です。

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