今月の書評-56

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大型連休目前!新元号も目前!

ソメイヨシノが花を落としつつある一方で八重桜はいまだつぼみのまま、という状況の坂城ですが、みなさまいかがお過ごしですか?
大型連休中、センセは、すがすがしい新緑に覆われる坂城の里山のバイク巡り~登山を計画しています。

相変わらずのパターンですが、これぞまさに灯台下暗し!

渋滞の高速道路を這う這うの体で抜けて目的地に到着したかと思えば今度は多くの人出でごった返す観光地で過ごすパターンの ordinary people の休日と比べ、充実感の次元が違うと考えるセンセです。



さて、今からおよそ1 万年前に終わった最終氷河期から数千年にかけて、カンブリア爆発の如く、その後の歴史時代を彩る数多くの民族が誕生しました。
この時点ではいまだ特段に卓越した連中もなく、中国大陸においては、図で示したように、大変大雑把ではありますが、このようなカンジで割拠しておりました。

古代アジアの民族分布.jpg

ここで大事な点は、後の時代に大拡張を遂げる(現代でも進行中)YDNAO2 を有するいわゆる漢民族もまた、その他の連中と大差ない一部族に過ぎなかった、という点です。
彼らを取り巻く様々な民族の中には欧州系の連中あり、チベット系の連中あり、さらにはトルコ系~モンゴル系~N 系(電車じゃありませぬ)~オーストロアジア系~ツングース系に加え、朝鮮半島南部には、恐らく、というか確実に、縄文系の連中までおりました。従いまして、たやすく想像できますが、様々な文化が相互に伝達~影響しあったはずです。そしてまた、そのような文化の伝達に伴って、最終氷河期を経て一旦様々に分化したDNA は、今度は相互に混合の過程を経ていくこととなった、と考えられます。

また一つ考えるべきことは、漢民族が占めていた黄河中流域という地域が持つ利点です。後の世に「中原(ちゅうげん。なかはらではありませぬ)」と名付けられる地域ですが、まさにここを制するものこそが中国全体を制するという、地政学的に有利な地点です。
中原の覇者を目指してその後に様々な民族が覇権を争うこととなりますが、それがもたらす大混乱が日本民族の形成にも大きな影響を及ぼしたと考えるのに、何ら違和感は感じません。

次回は、欧州系のクルガン文化が東アジアにもたらした影響について考えたいと思います。



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このページは、喜源テクノさかき研究室が2019年4月21日 10:08に書いた記事です。

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