今月のウクライナ-114

今月のウクライナ-68」と「今月のウクライナ-74」でお話した
ドニエプル川のダムですが、とうとうロシアが破壊してしまった!!!
ロシアはウクライナがやったというし、
ウクライナはロシアがやったと言ってますが、
どちらが正しいかは見え見えですね!

一部ではウクライナの陽動作戦との見方もあるようですが、
自らの選択肢を狭める陽動作戦て、聞いたことありません。
下流の住民には緊急避難命令が出されているはずです。
ダムの水はザポリージャ原発の冷却にも使われていたので心配でしたが、
どうやら当面、原発への影響は少ないとのこと。
不幸中の幸いではあります。

それにしても、ロシアはこんなことしなくてはならないくらいに
本当に追い詰められているのでしょうか?
プリプリ御仁は「 2 週間でロシアは戦術的に敗北する!」と言ってますが、
彼が自国の悪口を言うとき、これが結構当たってるんですよね!
ナンか、今現在、正規軍と大ゲンカしてるとも・・・。


さて、出アフリカの際、エジプトからシナイ半島を渡るルートと、
エルトリアから紅海を渡ってイエメンに至るルートの二つが考えられます。
たぶん、両方のルートが使われたのでしょうけど、
いずれにせよ、現代のパレスチナ~シリア~イラク辺りは
大昔は色んな種類の連中がアフリカから渡ってきたところであり、また、
数万年後にはアジア~欧州の連中が逆に南下してきたところでもあり、
おかげさんで、古代文化大揺籃の地となったところであります。
「今月のウクライナシリーズ」でも何度も紹介してまいりました。

現代では戦争ばっかししている地域のイメージがありますけど・・・。

で、「今月のウクライナ-23」でお話したように、
現代インドのドラヴィダ系との関連が指摘されるシュメール人や、
印欧系であることが確実なヒッタイトなどもおりましたが、
基本、この地は、昔も今も、
アフロ・アジア語系に属するセムの連中が幅を利かしてきたところです。
で、歴史的に有名なセム系民族としては
地中海に乗り出して大々的に商売を行っていたフェニキア人などがいます。
彼らは現代のチェニジアの地にかの有名なカルタゴ王国を打ち建て、
ハンニバルの時代には
あのローマ帝国を陥落寸前までに追い詰めるほど強大になりますが、
最後にはローマに徹底的に滅ぼされてしまいます・・・。
けれども彼らが考案したフェニキア文字がアルファベットの原型となるなど、
歴史~文化への貢献度が高かった民族と言えるでしょう。
その他には、「今月のウクライナ-36」紹介した、
あの残虐性で有名なアッシリアなどがあります。

これら両セム系民族は今や歴史の彼方に消え果ててしまいましたが、
この地域で別のセム系民族により生まれた宗教が、
その後の歴史時代において、
いや、現在においても、
まことに色々な意味において、
非常に重要な地位を占めることとなりました。
それは、ユダヤ人とアラブ人によって作り出された一連の宗教です。

カホフカダム.jpg破壊される前のカホフカ・ダム上を走る道  グーグル地図より