スピードスケートの小平奈緒選手が引退試合で優勝!
地元だけに、感動しました!
コーナーを駆け抜けるときの彼女の眼差しが、とても印象に残っています。
本当に、お疲れさまでした。
さて、へルソン奪回が視野に入ってきましたが、
ロシアはここにきてダムを破壊する意図を見せてます。
一種の「焦土作戦」ですが、
ナチス侵攻時のソ連軍もウクライナで同じことしてます。
侵攻する側の進撃速度を緩めるためです。
その時には 10 万人のウクライナ人がおぼれ死んだと言われてます。
日本軍が中国に侵攻した時も
蒋介石が川の土手を大規模に破壊したことがありましたが、
その時も多くの中国農民が死んでしまいました。
大戦末期、フィリピンの首都マニラに立てこもった日本軍に対して
マッカーサーが大規模な砲撃を行った結果、
10 万にものぼる一般市民が犠牲となりました。
山下奉文大将は市民の犠牲を恐れてマニラ放棄を主張していましたが、
軍内の強硬派によってこのありさま。
責任を取らされたのが山下大将でありました。
フィリピンを含め、大戦末期の日本軍の戦いぶりを見るにつけ、
「貧すれば鈍する」という言葉がつくづく思い起こされます。
ロシアのみならず、
どなたも日常的に経験されている事柄かと思いますが・・・。
さて、スラブ人ですが、これを調べているうち、
欧州の民族構成の複雑さがさらに露わになってきました。
プーチンがロシア系住民にこだわるのも、
コーカサスやバルカンでしょっちゅう紛争が起きるのも、
スペインやらイギリスやら、とっくに安定的と思われた国々で
いきなり分離独立運動が生じるのも、
全てこれら、複雑に入り組んだ民族構成のなせる業、
とまで言えそうです。
ですので、少しまた昔に戻ってお話したいと思います。
時代は今からおよそ 2 万年弱前まで遡ります。
YDNA のハプロタイプに関しては、すでに過去ログでお話しました。
思い出して下され。
で、印欧語族を特徴づける YDNA ハプロは R1 です。
で、この R1 は、およそ 1 万 8500 年前くらいに R1a と R1b に分かれます。
下図参照。
YDNA ハプロタイプ R の分岐と拡散 Wikimedia commons より
R1b はアフリカ大陸にも渡ってます!
色々説はあるようですが、
この図では、R の故地はカザフ~キルギス辺りのステップに比定してます。
で、そこから西進して R1a と R1b に分かれますが、
その後、R1b は黒海北岸を、R1a はその北側、
現在のポーランドからバルト海沿岸を占める形となります。
それぞれヤムナ文化、球状アンフォラ文化と呼ばれる文化を形成します。
紀元前 3500 年ころのことです。
下図参照。
図の黄色の部分がヤムナ文化、
上部の赤い部分(特に橙色のところ)が球状アンフォラ文化です。 ウイキより
Coeded Ware というのは球状アンフォラ文化の後に生じた文化で、
縄目文(なわめもん)土器文化と呼びます。
で、この R1a と R1b ですが、同じ印欧語族に属します。
けれども、言葉的にも基本的な違いがあるようです。
R1a が用いる言語をサテム語系、
R1b が用いる言語をケントゥム語系と分類したりしますが、
それぞれの違いに関しては、煩雑に過ぎることとなりますので、省略します。
また、非印欧系文化である鐘状(かねじょう)ビーカー文化に関しても、
省略します。
鐘状ビーカー文化をもたらした人々はポルトガルに端を発し、当時、
ここまで勢力を伸ばしていたケルト人に大きな影響を与えたらしいのですが、
この程度に知っておけば良いかと・・・。
で、興味深いのが、現在の欧州民族が R1a と R1b のどちらに属するかですが、
一般的に、
スラブ系とイラン・インド系が R1a、その他が R1b と考えて OK 牧場です。
下図参照。
YDNA R1a の分布 ウイキより
YDNA R1b の分布 ウイキより
ヤムナ文化から派生して東に移動して行ったトカラの連中は R1b でした。
その後の歴史の流れで月氏~大月氏の遺伝子は大方消去されているようですが、
カスピ海東岸~アラル海南岸域に多少が残存しているようです。
また、ヤムナ文化の故地である黒海北岸域も R1a に置換されてます。
一方、R1b ですが、現在では欧州大陸西部一帯を占めることとなってます。
加えて、先に述べたように、一部が 7000 年前くらい昔にアフリカに渡り、
中央アフリカのチャド辺りの連中に遺伝子を残してます。
大変興味深いです。
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