今月のウクライナ-98

WBC の感動も過ぎ去り、
ここ坂城ではソメイヨシノは今週のどこかで満開の予定。
でも、ここ数日は花寒の日々で、寒さと花粉でティッシュが手放せない・・・。

ということで、トルコ系です。

デニソワ系は別として、出アフリカ以降、旧石器時代、
東アジア地域に初めて足を踏み入れたのが、縄文人のご先祖です。
YDNA ハプロタイプの D 系統にあたります。
この YDNA も日進月歩の分野で、
過去ログ「今月の書評-17」を書いていた頃は
縄文人は D2 に分類されてましたが、
現在では D1a2a に分類されるなど、結構頻繁に変わってます。
これでは書いてるセンセも読んでるみなさまも混乱するばかりなので、
今後は適当にあしらって
D 系統」などと言い逃れる書き方をしていこうと思ってます。

で、毛むくじゃらの縄文人(のご先祖)でしたが、
彼らが列島に渡ってナウマン象とか追っているうちに、
東アジア地域ではお肌スッキリすべすべ系の連中が大繁殖しておりました。
それが今回以降しばらく続くお話の主題となる
トルコ系、モンゴル系、ツングース系の祖である C2 の連中です。
ここら辺の事情は「今月のウクライナ-96」でまとめられておりますので、
ご一読をお願いします。

で、C2 系の特徴は「今月の書評-49」でお話したように、
朝青龍や鶴竜系ののっぺり顔です。他にも多くの特徴があります。
で、これらの特徴が極寒と乾燥が合わさった地域で生き残るための
淘汰圧によるものであったことは間違いのないところで、
日本人の多くもまた、これらの特徴を多かれ少なかれ有しています。

形質的には(つまり見た目には)、
日本人と、これら東アジアの大陸の人々と
そんなに大きくはかけ離れていないように見えます。
日本人にとっては自分たちと半島や内陸の人々との間の
微妙な違いを指摘することは比較的たやすいかと思いますが、
欧州など、その他の地域の人々から見れば「みな同じ」に見えると思います。
髪かたちや服装、お化粧などを日本人と同じにすれば、
日本人だってそうそう違いを見分けることは難しくなると思いますが・・・。

で、このように外見的には良く似ている東アジア人ですが、
日本人には C2 ハプロを有しているヒトが非常に少ない、という
大変興味深い事実があります。
この先お話する N 系のハプロもまた、日本人には非常に少ないです。
この 2 点は、「今月のウクライナ」シリーズが終わって
再び「今月の書評」シリーズを再開するにあたって
再度お話することとなると思いますが、
日本人、この場合は倭人と呼ぶのがふさわしいと思いますが、
この倭人のルーツを探るうえで非常に重要な点なのです。
また、この先の「トルコ人という概念」を語るうえでも重要となってきます。
以下にその理由を述べていきます。
少し難しいかもしれませんが、ナントかついてきて下され!

暑い地方で淘汰圧を受けた人々はそれに適合した外見を有します。
寒い地方で淘汰圧を受けた人々もまた、それに適合した外見を有します。
両者が温暖な中間地で出会って融合したとすると、
1+1)÷ 2 の形質となります。話をあえて簡単にしてますが・・・。
で、これを繰り返していけば、
暑い地方からきた連中も寒い地方からきた連中も、
みな同じようなカンジの外見となっていきます。

ここまでは分かりやすいですね!

で、仮にですよ、暑い地方からきた連中の方が力が強かったので
彼らが寒い地方の連中を下に敷く形で融合が進んだとします。
融合が進むので、形質的には1+1)÷ 2 で同じようなカンジとなります。
ところがこの場合、全てではないが人類史においての大多数の例からいうと、
形質的には同じような外観となったにもかかわらず、
YDNA のハプロとしては、暑い地方の連中のタイプが優勢となるのです!

何故か。
YDNA のハプロは男系を示す指標だから。
そして、
千鶴子センセは発狂するかもしれませぬが、
上で述べた「人類史においての大多数の例」からいうと、
男系の指標を追うことによって、族(ぞく)、
部族でも氏族でも何でも良いのですが、
暴走族は別ですが、
族の系統が明らかとなるからです。
YDNA の仕組みをおさらいしておいて下され!

何言ってるのかサッパリ分からない方々も居られるかもしれませぬので
も少し解説しますが、
上の例で言うと、
暑い地方からきた連中が寒い地方の連中を支配したうえで婚姻関係が進むと、
暑い地方のオトコが寒い地方のオンナの多くを女房にする形となり、
さらに生まれたムスコも同じように振る舞うため、
形質的な融合は進む一方で、暑い地方の連中の YDNA ハプロが優勢となる、
ということなのです。

千鶴子センセは発狂するかもしれませぬが・・・。

で、倭人に戻りますが(倭族というべきかな?)、
倭人が列島に来る直前には半島に居たのは明らかですし、
土器や言語などからも、半島~大陸の影響を大きく受けているのも明らかです。
しかも外見も良く似てます。
ならば、日本人の間には C2N がもっとあってよさそうであるにも関わらず、
両者ともに非常に少ない・・・。

その答えは「今月のウクライナ」シリーズを終えて
「今月の書評」シリーズに戻った時点でお話いたします。
本日はこれまで!