今月のウクライナ-180

オロチョン族 
オロチョン居住域.jpgオロチョンの居住域

オロチョン族.jpgオロチョン族  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/wiki/File.jpg

黒竜江上流部~興安嶺山脈~内モンゴル~バイカル湖東岸に散在する。
C261.3%O219.4%
ツングース系で、エヴェンキに近い。
狩猟やトナカイの遊牧に基づく生活が本来。
オロチョンという言葉はトナカイに関連する言葉。
ラーメンとは関係ない。


ウィルタ=オロッコ
ウイルタ.jpgウイルタの居住域  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=114441670による

ウイルタの少女.jpgウイルタの少女  ウイキより
不明 - 新光社 編「世界地理風俗大系. 別巻〔第3〕」1931年発行
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=98462996による

樺太東岸が主な居住域。
彼らの遺伝子構成に関しては情報を得られなかったが、
C2 を主体とするツングース系であるのは明らか。
ウイルタはいわゆるオロッコと同じで、
アイヌ人が彼らをそのように呼んでいた、とのこと。
オロチョンと同じくトナカイに関連する言葉に由来する。
樺太にはウイルタの他にニブフがいる(後述予定)。
また、以前にはアイヌも多く住み、
間宮林蔵の「東韃紀行(とうだつきこう)」は
江戸時代における樺太~黒竜江沿いの民族誌として秀逸。
東韃地方紀行というのが正式名称らしいですが、
是非、読んで欲しい!とても面白いです!

ウイキによれば、ウイルタは昔は黒竜江沿いに住んでおり、
後述する山丹交易(さんたんこうえき)にも参加していたが、
17 世紀にトナカイを引き連れて樺太へ移住した、とのこと。
その理由は分からない。
生業はトナカイに大きく依存していたようで、
定期的に間宮海峡を渡って黒竜江を遡上し、交易を行っていた。
この点も東韃紀行に詳しい。

言語はツングース語であるが、同系のウリチ語やナナイ語に似ている。
エヴェンキ語やネギダール語とも共通の特徴を有するとのこと。
固有の文字を持たなかったが、現在ではキリル文字(ロシア文字)で表記可能。
さまざまな民族と関わって生きてきたため、多くの者は数言語を操る。
以上、ウイキより。
これは東北アジア~中央アジア~欧州にいたるまで、
歴史的には同じ状況だと思う。
島国の日本や、
近代に「世界を制覇した!」と考えているアングロサクソンの連中などは、
むしろ例外に属するのだろう。
以上、センセの偏見による。
その他、ウイルタ族の近代史に関しては
ナカナカ興味深い事実がウイキに詳述されているので、
興味がおありの方は読んで下され。