人質交渉のためになかなかガザに突っ込まないイスラエルですが、
いずれは突っ込むと思います。
突っ込んだ後の世界情勢ですが、
この件に関してイスラム世界が一時的に団結する可能性はあり、
西側に流入した移民を含めた大規模なデモなどが頻発する可能性はありますが、
イランを含む中東イスラム諸国による武力介入はなく、
デモも一過性で終わるだろう、と考えてます。
ヒズボラによる攻撃も可能性としてはありますし、
現時点でも散発的に行われてはいるようですが、
いち早くアメリカが東地中海に空母打撃群を派遣したこともあり、
ヒズボラとしても全面的な攻勢は不可能だと思われます。
それよりも、
「アメリカは、ネタニヤフ首相に代表されるイスラエル右派に対して
より強い影響力を行使すべきだ!」
との声が西側やアメリカ内部からも上がるのではなかろうか、と考えてます。
イスラエル右派による「火遊び」が中東にいらぬ緊張をもたらしてます。
ま、このような右派の台頭には、
ハマスによるこれまでのテロ行為が大きく関与しているのですけどね!
典型的な vicious cycle、悪循環の賜物(たまもの)です。
さて、メッカの多神教を打ち砕いたマホメットですが、
メディナを拠点として「イスラム政府」とでもいうべきものを作り上げます。
メッカからイスラム教に改宗する人々も多く出現し、
さらにうわさを聞いて新たに改宗した人々が
アラブ全土からメディナに集まってきます。
マホメットは、
メディナのユダヤ教徒から奪った資産の多くを自分のものとしてしまいますが、
本人としては、たぶん、
「イスラム政府」の資金として使用することを考えていたと思いますし、
また、宗教指導者としてイスラム教について語るのみならず、
日常的な悩み事その他「よろずに相談受け付けますよ!」というカンジで、
メディナの人々の相談役としても精力的に活動したようです。
このようにして人々の心をつかんだマホメットは
宗教家にして軍人であり、かつ政治家、というわけですが、
同じ宗教家ではあってもゴータマさんやイエス氏とは相当に異なる・・・。
思想家にして軍人であり、かつ政治家、と言えば
レーニンや毛沢東などが思い浮かばれますが、
なるほど、内容的には全く異なるイスラム教と共産主義ではありますが、
両者ともに「平等主義」は旗印の一つですし、
指導者としての人格には共通するものがあったのかな?
などとフッと考えたりしますが・・・さて・・・。
赤の広場を歩くレーニン一派 ウイキより
Smirnov_N. - Lehtikuva, Сергей Александрович Морозов. Творческая фотография. М.:Изд-во «Планета», 3-е изд., 1989, ISBN 5-85250-029-1,
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=20749468による
メディナの町を闊歩するマホメットの姿を彷彿とさせる写真かも・・・。
神の概念を設定するのが宗教で、設定しないのが思想、
というセンセの定義ではありますが、
社会の統治システムとしては、
イスラムと共産主義とは本質的なところで通ずるものもある、
のかも知れませんね。
もちろん異なる所は多々あるわけですが・・・。
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