今月のウクライナ-152

前回のブログから 1 週間近く経ちましたが、
未だイスラエルはガザへ侵攻してません。
それどころかやれ病院爆破だ!検問所爆撃だ!とかで揺れてます。
で、互いに「お前がやった!」と非難合戦してますが、
未だ確証されてません。
病院爆破に関しては、フェイク~誇張の可能性も指摘されてます。
いずれ事実が明らかになるのでしょうが、
当事者は別として、
野次馬連は事実が明らかとなったその時に騒げばよいだけで、
未確証事案に踊らされて騒ぐ輩が世界中で大発生してます。

なるほど、
専制的国家が情報を都合よく統制するのも無理からぬことではあるなあ~
と思ったりします。

中東紛争関連、特にイスラエル vs パレスチナ問題に関しては
ウクライナ戦争とは大いに異なり
どちらが正しくどちらが悪いなどと単純な色分けは困難ですし、
日本は歴史的にも地政学的にも全く無関係ですので、
人道的な支援は別として、
政治的にはどちら側にも与することなく、ひたすら傍観するのがよろしい、
とセンセは思います。
ましてや連帯などと言うものを表明してどこぞの空港で機関銃を乱射して
多くの民間人を虐殺することが正義だ!
などとはくれぐれもお考えなさらぬよう、心からお願いいたします。

さて、いつのまにやら
イスラム教 vs ユダヤ教の対立の構図となってしまったパレスチナ問題ですが、
その昔、
メディナのマホメットは当初、ユダヤ教徒に対して自分をアピールします。
当時のメディナは 1/3 がユダヤ教徒、残りがアラブ人で構成されてましたが、
マホメットはユダヤ教徒のところに行って自分の考えを述べます。すなわち、

「君たちはアブラハムの子孫だろ?ボクらアラブ人も実はそうなんだよ!
彼の息子の一人がアラブの土地に来て、そんでカーバ神殿を作ったんだ。
で、この前ボクは大天使ガブリエルにガブリ寄られ、
啓示を受けて預言者になったんだぜ!すごくね?
で、君らのユダヤ教ってのは古くてもせいぜいモーゼのころ、
たぶん、もっと新しい時代にできた宗教だろ?
キリスト教なんてのはさらに新しい宗教さ!
で、モーゼよりもよっぽど古い時代に生きていたアブラハムが
神を敬虔に信仰していたのは間違いない。
ということはさ、アブラハムは少なくともユダヤ教徒ではないってことさ!
アブラハムが信じていた神を君らはヤハウェと呼ぶけど
ボクらはアラーと呼んでいるだけさ!
で、先日ボクは大天使から啓示を受けた、つまり預言者だ!
モーゼもイエスもボクの先輩にあたる預言者ということだから、
俺たちは宗教的には同じ仲間なんだよ!
仲よくしようぜ、兄弟!」
と言ったところがユダヤ教徒からボコボコにされたという・・・。

で、この件で腹に据えかねたのかどうかは分かりませぬが、
マホメットの力が大きくなるにつれてユダヤ教徒と対立するようになり、
彼らをメディナから追放したり彼らの農地を没収したり、
さらにはメッカ軍との戦争の際には
ユダヤ教徒のグループの一つが相手方と内通していた件を咎(とが)め、
このグループに属する成人男子を皆殺し!
財産没収まで行います。

マホメットは必ずしも
ユダヤ教そのものに対して敵対的であったわけではないようですが、
彼の教団が成立の当初から戦闘的であったのは
間違いのないところだと思います。
何しろ戦わなければ潰されてしまう状況ではありましたので・・・。

また、ここで登場するユダヤ教徒の全てがユダヤ人であったかどうか、
たぶん違うと思います。
ディアスポラ後にメディナに移住してきた
ユダヤ人による共同体があったのは間違いないと思いますが、
ユダヤ教を信仰するアラブ人も当時は数多く居たはずです。

イスラエルとハマス.jpgイスラエル国防軍の軍旗とハマスの旗  ウイキより
Meronim - https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=15909930による
Guilherme Paula, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2741983
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