今月のウクライナ-136

ゾロアスターはヒトの名前です。
ザラスシュトラともツァラトゥストラとも呼ばれます。
ザラスシュトラ・スピターマ、と言うのが正式名称らしいです。
ニーチェの「ツァラトゥストラはかく語りき」で、かく語っているヒトです。
センセも昔に読みました。
退屈でした。

ニーチェに関しては、若いころ、
「人間的な、あまりに人間的な」と「善悪の彼岸」も読みましたが、
センセの場合は「善悪の彼岸」が最も面白かった。
面白いだけでなく、影響も受けた。
生物学関係の研究者になったのも、一部、その影響です。
ニーチェ、カント、フロイド、ヘルマン・ヘッセ、ヴィトゲンシュタイン、
マックス・ウエーバー、シュペングラー、メルローポンティ、フッサール、
チョムスキー、レヴィ・ストロース、シュンペーター、ガルブレイズ、
リースマン、エーリッヒ・フロム、ジャック・モノー、ドーキンス、
その他その他その他その他その他、たくさん読んできた。
決定的だったのが、コンラート・ローレンツ
彼の「ソロモンの指輪」を新宿の紀伊国屋で立ち読みして、
この道に入ってきた。
ソロモンの指輪は、初めから最後まで、立ち読みで読みつくした。
紀伊国屋に何度も通って・・・。
最終日、気が付くと、「蛍の光」が鳴っていた・・・。

でも最後にはちゃんと一冊買いましたよ!田辺さん!

で、「ペルシャ」という言葉ですが、
これは現在のイランの中南部、ファールス地方に由来します。
昔はパールサと呼ばれたそうで、これがペルシャとなりました。

で、ペルシャ人というのはこの地方に住んでいた連中で、
言うところの「アーリア人」に属します。
今月のウクライナ-33」でも述べたように、
紀元前 1600 年ころ、印欧語族の中でも
原インド・イラン語を話す連中が中東地域に侵入してきました。
当時は両者ほぼ同じ言語だったらしいです。
一方は北インドへ、他方はイラン高原~中東地域へ、というカンジです。
当時メソポタミア上流部にあったミタンニ王国は
フルリ人という所属不明の連中が作った国ですが、
その国で戦士として雇われた連中が原インド・イラン語を話す人々。
いわゆる「マリアンヌ」です。
戦士から支配階級に上り詰めてしまいます。
ペルシャ人の祖先が彼らの直接の子孫であるかどうかは分かりませんが、
いずれにせよ、アーリア系の人々です。

で、これらの原始アーリヤ人は多神教徒でした。
元々同族ですから、原始インド宗教との類似も指摘されています。
で、数ある宗教的有名人の中でもゾロアスター氏は最も古いヒトです。
ゴータマさんよりも昔に生まれました。
色々説はあるようですが、
紀元前 1000 年くらいまで遡る研究者もいるようです。
で、どうやらペルシャ人ではないらしい・・・。
ペルシャ人ではないが、イラン系であるのは間違いない。
ハエーチャスパ族と呼ばれる小部族出身のオトコで、
現在のトルクメニスタン~アフガニスタン辺りで生まれ育ったらしいです。

で、彼の家系はハエーチャスパ族の神官一族だったらしく、
当初は多神教の部族信仰に携わっていたようですが、
ある時ビビビ~ンと啓示を受ける!おなじみの展開です!
で、数多くの神々の中でもアフラ・マズダーと呼ばれる神こそを拝め!
と言い出す。
で、各地で布教しまくるのですが、当初は全く相手にされなかったとのこと。
みんな同じパターンですね!

ゾロアスター.jpgゾロアスター氏の肖像画  ウイキより
3 世紀に描かれた想像画です。
イスラム以前のこの地域の人々のイメージを表すものとして貴重かと・・・。