今月のウクライナ-110

ロシア国境の町に自由軍だか義勇軍だかがちょこっと攻撃してみたり、
モスクワ上空にドローンを飛ばしてみたり、
ロシア黒海艦隊にウクライナ版「震洋」が体当たりしてみたり、
ルカシェンコがプーチンに毒を盛られたかと思いきや
「いや、ピンピンしてますよ」とすぐに訂正してみたり、
「反転攻勢と言っても地味なものですよ、
あんまり期待しないでくださいよ・・・。」とコメントしてみたり、
「そろそろやるぞ!もう目の前だぞ!」と言ってみたり、
も、いったいどうなってんの?というカンジのウクライナですが、
トルコではエルドアンが決選投票で再選を果たしました。
おかげで再びスエーデンの NATO 加盟が不透明感を増してきましたが、
バイデンは F16 の売却を餌にして交渉の構えを見せてます。

エルドアン.jpgエルドアン大統領  ウイキより


エルドアン氏の演説会場では大部分の女性はスカーフを被っていましたが、
対立候補の会場では反対にスカーフなし派が大勢。
ここからも明らかなように、第一次大戦後、
ケマールパシャ=アタチュルクによって大変革が行われたトルコですが、
軍部や企業家などの裕福層、都市の中産階級層や知識人以外の
人口の過半を占める内陸の保守的な農民層は、
イスラム回帰主義を掲げて 20 年も前に登場してきた
エルドアン率いる公正発展党(AKP)に強い支持を与えてきました。

おかげで数年前の軍部によるクーデターも失敗に終わり、
最近のリラの暴落~インフレ経済~大地震の後遺症もなんのその!
多くの一般国民の支持を取り付けることに成功したというわけです。
一般国民の心情としては、
EU への加盟よりもむしろ、よりイスラム的な国家の建設の方を望んでいる、
ということなんでしょうかね?

ということで、本日よりしばらくイスラムのお話となります。