今月のウクライナ-38

スキタイは、博多の高校生の愛の告白とは関係ありませぬ。
ヘロドトスの書物、「ヒストリアイ」の中に描かれた民族、あるいは部族の
ギリシャ語の名称です。
で、スキタイの他にもサルマタイとかマッサゲタイとかマイオタイとか
タイの付く部族名がたくさん出てくることから、
部族名そのものは「スキ」であり、
末尾の「タイ」は、たぶん、「人々」とかそういうカンジの言葉なのかな?
と思っておりますタイ!
イラン高原からアナトリアを制したペルシャ人(イラン系です)は
スキタイのことを「サカ」と呼んでおりました。
また、中国の史書では、彼らの事を「塞(そく)」と書いてます。
ヘロドトスによれば、彼ら自身は自分たちのことをスットコドッコイ、
じゃなくて、
ストロコイ、と呼んでいたそうです。

インド北部で生まれた仏教ですが、
シャカ族のゴータマさんが一生懸命考え出したありがたい教えです。
このシャカ族=サカ族も、もともとはスキタイだった可能性があります。

で、この名称の核となる SK ですが、
北イラン語で「射手」を表す言葉から来ているようです。
騎乗して矢を射る彼らの日常から付けられた名称であるのが明らかです。

で、なぜスキタイ?ということですが、彼らこそはまさに、
その後のユーロアジア大陸を東西に駆け抜け、
歴史の地殻変動とも言うべき動きを作り出した戦闘的遊牧民の先駆け
であったからです!
彼らの文化はその後の様々な戦闘的遊牧民の原型そのものであり、
彼らを語ることによって初めてウクライナが分かる、
と言っても過言ではありません!

・・・過言かも知れないけど・・・。

スキタイ-1.jpgスキタイの戦士  ウイキより
三角帽子が特徴的!