今月のウクライナ-13

さて、「今週のウクライナ」です。

3 月 26 日
● ロシアのジョージア駐留部隊がウクライナに向け進軍を開始
● ロシア軍が市長拉致し病院占拠、「東部制圧優先」でも首都砲撃を継続

27 日
● ロシアとの対面協議、トルコで開催
● ロシア軍の一部はキエフ周辺からベラルーシへ後退

28 日
● ゼレンスキー、ウクライナの中立化と領土的には交渉の余地あり、と述べる
「ウクライナ兵がロシア兵捕虜を銃撃」の動画、当局が調査表明

29 日
● 仲介のロシア新興財閥アブラモビッチ氏を毒物で攻撃か?との報道
● 5 月の「対独戦勝記念日」までに終結させるべく、ロシアは攻勢を強めるか?
● ヤマダ電機で買える安価な「ドローン」がロシア軍を敗北へ?
● ロシアの民間雇い兵、ワグネルの存在が確認される
● ロシアの戦費 1 日で最大 3 兆円に!高価な精密誘導弾使用にプーチン激怒!

30 日
● 国債利払い完了とロシア財務省 外貨建て3回目、デフォルトを回避する
● プーチン、マリウポリを救うためには「ウクライナは降伏しろ!」
● 側近「イエスマン」が真実の報告を恐れ、プーチンは裸の王様状態

31 日
● 一部ロシア兵、士気低下で命令拒否
● ロシア軍がマリウポリ周辺で部隊を増強
● プーチン大統領「信任」83%に!
● 独仏、ロシア産ガスのルーブル払いを拒否!

4 月 1 日
● キーウ周辺部隊の 2 割が再配置開始...ウクライナ東部制圧へ兵力集結

2 日
● ウクライナの極右アゾフ大隊、存在感を示しつつある?

3 日
● ロシア、ガス以外もルーブル決済要求へ
● ウクライナ奪還の街で市民 280 人埋葬、全員が後頭部撃たれた模様!

4 日
● 国連総長、独立調査求める=ブチャ民間人殺害に「大きな衝撃」
● 集団墓地に民間人 150 人の遺体か、強まる「戦争犯罪」の声
● ロシア軍、予備兵6万人投入の見込み
● ウクライナ市民が振舞った毒入りパイでロシア兵 30 人が死傷!

5 日
● ロシア兵、食料不足「犬食べた」 電話の音声公開
● 戦争犯罪に直接関与のロシア軍兵士 2000 人の名簿をネットで公表
● キーウ周辺に集結していたロシア軍部隊の 2/3 が既に移動か



今週のトピックスは、何と言ってもブチャと言う町での民間人の殺害です!
ブチャ以外でも同じようなことが生じているようです。
何のためにそんなことするのか、考えてみたいと思います。

色々なヒトが色々なことを言ってますが、
色々なことが色々と考えられます。

まず今回、確実に間違いないことは、
逃げるに際しての腹立ちまぎれ、です。

これ、どこの戦争でも生じます。
ドイツでも日本でもアメリカでも・・・。
中国人でもインディアンでもベトナム人でも・・・。
古代でも中世でも現代でも・・・。
負け戦のみじめさは、だから、怖いのです。
街を一旦占拠した部隊が負け戦で撤収していくときが
街の住民にとっては一番ヤバイとき、とも言えるのです。
しかも「証拠を残すまい」とする場合も多いことから、
しばしば凄惨な結果が置き土産として残ります・・・。

次に、復讐が挙げられます。

ゲリラ戦、便衣による襲撃、パルチザンなどなど・・・。
普通の住民による火炎瓶攻撃、通報などのスパイ行為、
買い物かごの中に隠した味方への弾丸や手榴弾など・・・。
戦争のルールの中で、
「皆さん、制服を着て、清く正しく戦いましょう!」というのは、
このような状況を作り出さないための一つの知恵なのです。
「ウクライナ市民が振舞った毒入りパイでロシア兵 30 人が死傷!」
というような報道がなされているところを見ると、
このセンは大いにありかと思います。

最後に、上からの指示によるシステマティックな殺害です。

典型的なのは、
ナチス侵攻時のウクライナ住民に対するヒトラーの指示です。
が、今回のケースとしては、この可能性は低いのでは?
と、個人的には、思います。
ゼレンスキーや西側にはそう思い込みたい気持ちがある、
と言うのは良く分かりますが・・・。

自動車や自転車に乗っていて無差別的に打たれたケースや、
イヌやネコまでも撃たれたケースなどは、
逃げる際の腹立ちまぎれだと思います。
後ろ手に縛られて撃たれたケースなどは、
ロシア兵に目を付けられた結果、
尋問を受け(あるいは拷問も)、
復讐されたものだと思われます。

さすがのプーチンも、ウクライナ系住民の根絶などという
とんでもない思想は持っていないと思いますので、
戦術的、戦略的にも全く不利な、
上からの指示によるシステマティックな殺害のセンは低い、
と考えます。
「恐怖心を煽って降伏を促す!」という考えかたも一応はアリかな?
とも思いますが、
少なくともこれまでの展開においては結果的に敵愾心を生んでいることから、
逆の効果をもたらしています。


それにしても、いよいよオデッサがきな臭くなってきました!
しばらく根競べの状況が続くと思います。