今月のウクライナ-7

戦闘機の引き渡しで仲間割れが生じる!
「引き渡すのは問題ない。でも、手を下すのはオレじゃない!」

都市住民の間で略奪が発生!
完全封鎖時の惨劇の予兆か!?



さて、フィンランドです。
寡兵をもってよく戦ったフィンランド軍ですが、
ソ連軍は一旦態勢を改め、兵力も二倍に増強し(すなわち 100 万!)、
力に任せてさらに押し出してきました。
さしものマンネルヘイム将軍も後退に継ぐ後退。
フィンランドは
わずか 22 年前に出来たばかりの国を失う直前にまで至りましたが、
ナントか講和に持ち込むことができました。
しかしながら、そのための代償として、国土の大幅な割譲を余儀なくされます。

ザ・スプートニクスでおなじみのカレリア地方の多くも、
ソ連に引き渡されてしまいました。

フィンランド 冬戦争.jpg              ソ連に割譲された地域(赤色)
              ウイキワンドより


ところがその後、アドルフ・ヒトラーは、
スターリンとの握手の手のぬくもり未だ冷めやらぬなか、
1941 年 6 月 22 日、
突如として独ソ国境を越え、ソ連領内に進攻します。
いわゆるバルバロッサ作戦 = 赤ひげ作戦と呼ばれる独ソ戦の開始です。

因みに、冬戦争で示されたソ連軍の戦いぶりの稚拙さが、
その後のヒトラーの独ソ開戦を導いた一つの要因となった、
とも言われています。

この頃までには北欧のデンマークとノルウェーは既にドイツ占領下にあり、
ドイツはフィンランドに軍の進駐を要求し、これを飲ませます。
冬戦争で失われた領土の失地回復の機会という面もあり、
フィンランド軍はドイツと手を組み、再度ソ連軍と交戦を開始!

世に言う「継続戦争」の始まりです。

スターリンがヒトラーの侵攻計画を知っていたのか本当に知らなかったのか
専門家の間でも意見の分かれるところではありますが、
赤軍の大粛清のせいもあり、
ドイツの緒戦の勝利はまことに目覚ましく、
ソ連は敗退に継ぐ敗退!
数百万にものぼる捕虜を出すと共に、
一気にモスクワ前面まで攻め込まれてしまいます!

しかしながら、フィンランドにとってはやむを得ないこととは言え、
ナチスドイツと連携して戦争を戦ったという事実は、
冬戦争で獲得した世界中からの賞賛を一気に失う結果となりました。

ために、英国は、フィンランドに対して宣戦布告を行うこととなりました。

また、マンネルヘイム将軍率いるフィンランド軍は失地回復後、
度重なるヒトラーの要請を断り、
そこからは一歩も動かず、回復した領地に留まります。
ドイツとの同盟軍ではない!との意思表示と同時に、
終結後の講和を見据えた行動だと考えられます。

ここら辺が日本軍と違うところですね!

ただし、戦術的理由から、
フィン軍はわずかにソ連領に踏み込むのですが・・・。



緒戦の大勝利に気をよくしていたヒトラーですが、
スターリングラードの攻防戦で一敗地にまみれ、
その後は戦況を好転させることができず、
ジリ貧に陥ります。


さらにつづく!