ご飯を食べて戻ってきました。
プーチンの戦略の中で、
個人的に一つ分からないことがあります。
それは、2014 年のクリミア半島の併合です。
地図を見れば分かる通り、
ウクライナ南部に突き出た形をしたクリミア半島は
昔から多くの戦いの場となり、
ナチスドイツのクリミア侵攻においては、
セバストポリ要塞の攻防戦がハイライトの一つとなるなど、
戦略的にも重要な場所です。
セバストポリの攻防戦においては、
口径 80 cm(センチですよ!ミリじゃありません!)の巨大列車砲、
グスタフが、ベトンの堡塁を吹き飛ばすのに大活躍しました。
因みに戦艦ヤマトの主砲の口径は 46 サンチ(cm)です。
列車砲 グスタフ
「南船北馬」様より:http://blog.livedoor.jp/mn1107s/archives/4493958.html
また、狭いケルチ海峡を渡れば
アゾフ海を迂回せずにクラスノダール地域に近道できますので、
色々な意味で地政学的~戦略的に意味のある場所であることは分かります。
実際に、併合後、プーチンはケルチ海峡に大橋を開通させてます。
ならば、クリミアを欲しかったから 2014 年に色々手を込んだことをしでかして
半島独立にまでこぎつけたのでしょうかね?
ある意味、今回のウクライナ侵攻の伏線は、
この時のクリミア併合にあるとも言えるわけです。
けれどもですよ、そもそも論として、
黒海って、どれだけ戦略的に重要なのでしょうかね?
だって、ボスポラス海峡を押さえれば簡単に封鎖されてしまうのですよ?
そして、ボスポラス海峡を管理するトルコは NATO の重要な一員です!
ま、現状のトルコのエルドアン大統領は、ナカナカ今一つ、
食えないオトコなんですけどね・・・。
それはともかく、
セバストポリを押さえたところで、せいぜい、
「黒海の大将」にしかなれないプーチン氏ですが、
これに加えてクリミアは、ソ連時代、
フルシチョフがウクライナに返還したといういわくつきの場所です。
ま、フルシチョフ自身がウクライナ人であったわけですが・・・。
(訂正:ウクライナ人ではなく、
若い頃にウクライナで労働者として働いていて、
ウクライナ語もできるし歌も歌える、というような
ウクライナ贔屓だったようです。お詫びして訂正いたします。)
2014 年のクリミア併合前にはウクライナで政変があり、
親ロ派の大統領が政権から追われた事件がありました。
これをきっかけとして
ロシア系住民が過半を占めていたクリミア半島と東ウクライナで
ロシア系住民が反発し、
分離独立運動が激しくなり、
これにロシアが乗っかってああいう形になったわけですが、
ならば、
親ロ政権が追っ払われたのが主であり、
クリミアの軍事的~地政学的要因はおまけ、ということなのでしょうか?
よく分かりませぬ・・・。
「黒海の大将」になるために世界中から非難されて信用を失う方が
策としてはよっぽどよろしくないのでは?
とセンセなんぞは思いますが・・・。
そんなことはとっくに計算済みなのでしょうか?
プーチンの頭の中ではソロバンをどのように弾いているのか?
興味津々ではあります。
と、言うわけで、色々調べておりましたら、段々と分かってまいりました。
伏線の前に伏線があり、その伏線の前にはさらに伏線があると・・・。
で、基本には、やはり、ウクライナ系住民とロシア系住民との地域対立に加え、
ロシアとの歴史的関係とウクライナの地政学的位置によるこじれが
今回の問題の根底にあるようです。
調べていると段々と面白くなってきたので、
引き続いてウクライナ問題を俎上にのせていく予定です。
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