今月のウクライナ-216

色々なニュースが飛び込んでくる昨今ですが、
あの凶悪な面構えで有名なハマスの幹部、シンワル氏が、
南部ラファ近郊の町で、
イスラエル軍によって殺害された!
最終的には戦車によって殺されたようですが※、
殺害直前の映像がネットで出回っているので、載せます。
ロイターからのものです。

散々に破壊されたビルの一室でソファーに腰かけた見るも哀れな老人が
いつのまにやら飛んできたドローンに対して棒を投げて追っ払うのであるが、
何とも気力もなく、
センセとしては、
安寿と厨子王を待つ老婆が庭のスズメを追い払うシーンが彷彿とされる・・・。

投げられた棒に対してドローンが咄嗟に反応して回避する様子にも驚かされた。

安寿と厨子王もさることながら、
サダム・フセインとか、カダフィー大佐とか、あるいは麻原彰晃とかの
最後の局面をも彷彿とさせるシーンであった。

※色々な情報があるのですが、最新のものでは、
このドローンで撮影された時点では
シンワル氏はすでに負傷していて右腕が吹き飛ばされており、
最後の力を振り絞って左腕で棒を投げつけた、
で、それをよけたドローンはその直後に爆発し、
それが致命傷となった、ということです。

「ライオン」のあだ名を持つシンワル氏であるが、
生まれたころは特にシンからワルいオトコではなかったのであろうが、
ハマス内部においては相当に狂暴なオトコであったのは確からしい。
ハマスの軍事部門を担当し、
そもそもの今回のイスラエル vs ハマスの切っ掛けをもたらした
昨年 10 月のテロ事件の首謀者であり、
いわゆる「武闘派」で、
ハマス内部の裏切り者に手ずから死を与えてきたオトコだ。
とある裏切り者を捕まえて、その弟に命じて「生き埋め」にさせた、
というハナシまである。

現在のガザ地区では、勇気を奮って反ハマスを唱えるオトコは
下手すればよってたかって撲殺されるらしいが・・・。

それにしても、あの廃墟のビルの中で佇む様子を見る限り、
すでにハマスには指揮系統などというものはなく、
単純に個別のグループが地下に潜んで個々に人質と立てこもっている、
という状況なのであろうか?
それでもシンワル殺害の情報は届くのであろうが、その場合、
これらの立てこもりグループはどのような判断をするのだろうか?
それとも指揮系統はまだ維持されていて、
第二~第三のシンワルが登場して立てこもりは継続されるのだろうか?
武闘派以外のハマス幹部は海外でぬくぬくとしているので、
これらのぬくぬく幹部から指令が入るのだろうか?
何とも分かりませぬが、
新たな局面が開かれた、とは思います。

シンワル.jpgヤヒヤ・シンワルの画像  ウイキより
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=140771842による
年取ったオッパッピー、ではありませぬ!