喜源テクノさかき研究室: 2011年2月アーカイブ

バイオジェニックスについて-1

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喜源テクノさかき研究室は、株式会社喜源バイオジェニックス研究所の一部門です。

なんだか名前がややこしくて申し訳ないです。

会社名にあるバイオジェニックスという言葉、耳慣れないかと思います。

それについて、お話致します。

 

皆さんは、既にプロバイオティクスという名前は聞いたことがあると思います。

でもたぶん大多数のヒトは、「プロバイオティクスって、要するに、乳酸菌のことでしょ?」

とか思っているのだと思います。

 

答え:当たっているけど正確じゃない。

 

「摂取することによって腸内細菌叢が改善され、その結果健康になるような、そのような種類の

生きた乳酸」と言うのが正解です。これが本来のプロバイオティクスの定義なのですが、今では少し定義が変化しまして、腸内細菌叢が改善されようがされまいが、とにかく飲んだら健康になるような生きた乳酸菌の事を指して言います。

いずれにせよ乳酸菌は生きていなくてはプロバイオティクスとは呼べません。

 

一方でバイオジェニックスとは、腸内細菌叢が改善されようがされまいが、とにかく摂取して身体が健康になるような食物由来の成分全てを指す言葉です。従って、お茶のカテキンやキノコのβグルカン、トマトのリコペンや果物野菜のβカロテンなどなどこれら全てバイオジェニックスの範疇に入ります。

と、ここまで書くと、「それでは乳酸菌とどのような関係があるのか?」と疑問に思われるかと思います。

お答えします。

 

お答え:喜源グループの乳酸菌は、全て加熱滅菌した死菌です。

従ってプロバイオティクスではなくて、バイオジェニックスに分類されます。

 

「ええ~~~~!!!それでは効かないじゃん!」

 

と思ったヒト、手を挙げて!

あなたにあなた、そしてあなたとあなたですね!全員落第!

これから中山博士が目からまなこが落ちるような、、、

いやいや目からまなこが落ちると大変なので、目から鱗が落ちるようなお話を致します。

耳をかっぽじって、、、

いやいや耳をかっぽじると痛いので、耳の中を良く掃除して聞いて下さい。

バイオジェニックスについて-2

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「乳酸菌は生きていなくては効果がない。」とこれまで思ってきたあなたとあなた、そしてあなたとさらにそこのあなた、ついでにそちらのあなたにも、ここでお伝えいたします。

「乳酸菌は死んでいてもちっとも構わない!」と言う事を!

 

初耳でした?それは良かった。皆さん、一つお勉強しましたね。

 

皆さんは、事によると、プロバイオティクスを摂取すると生きた乳酸菌がお腹の中でたくさん増えて、そしてその結果いわゆる悪玉菌を駆逐して、そしてその結果お腹の調子が良くなって、そしてその結果身体の調子も良くなる、と考えてました?

それはそうですよね、そういう風にこれまで色々なところで言われてきて、おまけにテレビのコマーシャルなどでもそのように解釈してしまうような映像が流されていますからね。

しかしながら、あのような映像、すなわち乳酸菌がピロリ菌の様な病原菌を駆逐している映像はあくまで試験管内の出来事で、あれがそのまま身体の中で起こっているわけでは決してありません。

 

乳酸菌は、身体の中で増えません。

 

生きた乳酸菌は、まず始めに胃液で殺され、次に腸液~胆汁酸で殺され、かろうじて大腸までたどり着いたごくごく少数の菌(生きているのは1%も居ません)も、大腸で増えることなくせいぜい1週間ぐらい滞在~通過するだけで、そのまま糞便となって排泄されるのです。

 

「じゃ、意味ないじゃん!」

 

と言うのも早ガッテンです。それでも効果があるからです。つまり、

「乳酸菌は生きているから効果があるのでは無く、生きていても死んでいても効果がある。」

と言うのが正解なのです。

 

よく考えて頂くと分かると思いますが、仮に生きた乳酸菌が大腸に定着し、その後増殖するならば、プロバイオティクス製品の代表格であるヨーグルトなどを一回食べれば乳酸菌はお腹の中でどんどん増えてくれるので、それ以上食べる必要は無いはずです。でもそれではヨーグルトメーカーは商売あがったりです。結局腸内で定着増殖しないので、ヨーグルトは毎日摂る必要があります。

 

それでは乳酸菌をより効果的に摂取するにはどうすれば良いのか?

 

答えは、 「数を摂る。」と言う事です。

この続きはまた今度!

 

バイオジェニックスについて-3

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皆さんは、市販のヨーグルトの中に、どれぐらいの乳酸菌が居るかご存じですか?

この場合のヨーグルトとは、ナチュラルヨーグルト、つまり寒天などで固めておらず、甘味料や香料で味付けしていない、本格的な製法で作られたものを指します。プレーンヨーグルトなどとも呼ばれますね。

余談になりますが、センセが小学生の頃は、ヨーグルトと言えばガラスの瓶に入っていて、ナチュラルヨーグルトよりもよっぽど堅くって、甘くて、そして牛乳屋さんが牛乳と一緒に配達してくれたもののことでした。

ですから初めて本格的なヨーグルトを食べたときは、ちいとも美味しいと思いませんでした。

これはほかの商品についても同じでして、たとえばオレンジジュースといえば「渡辺のジュースの元」みたいなものが当たり前で、本当の果汁100%のオレンジジュースを初めて飲んだときも、やたらと酸っぱくて美味しいと感じませんでした。

さらに今ではワインと呼ばれるものも当時は「ぶどう酒」でして、代表的なのが「赤玉ポートワイン」でした。

これは甘くて美味しいものでしたが、初めて本格的ワインを飲んだときも、ひたすら酸っぱくて、美味しいとは思いませんでした。

・・・・・・小学生の時のお話ですかね????なんか変ですね????

話を戻しますが、ナチュラルヨーグルト、つまり本格的な作りの市販のヨーグルトの中には、1ml (=1cc)あたり、およそ1,000万個の乳酸菌が居ます。

これは、センセが近くのスーパーで購入したすべてのナチュラルヨーグルトを測定して得られた結果です。

すべてのヨーグルトでほとんど同じ数でした。

次は、1ml あたり1,000万個と言う数が多いか少ないか、と言うお話となります。

バイオジェニックスについて-4

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1ml あたり1,000万個の乳酸菌の数は多いか少ないか、と言うお話です。

答えは、「デザートとして食べる分には申し分無いけど、健康の維持、向上のためには少ない」と言えます。

実は、ヨーグルトも菌数を増やそうと思えば増やせるのです。

ヨーグルトを作る場合は牛乳に乳酸菌を接種して、その後、培養する訳ですが、その培養時間を長くすれば、乳酸菌は1,000万個の10倍にも、或いは100倍にも増えます。

しかしそうすると、乳酸菌が生産する「乳酸」がヨーグルトの中にどんどん蓄積され、結果的にヨーグルトがずいぶんと酸っぱくなってしまいます。

本当はその方がたくさん乳酸菌を摂取することができて健康には良いのですが、皆さんは酸っぱくなったヨーグルトを食べようとは思わなくなってしまいます。

多くの場合は、「あ、このヨーグルト、腐ってる!」とか言って、捨ててしまったりもします。

MOTTAINAI!

つまり、ヨーグルトの中の乳酸菌は、酸味を抑えるために、ある一定の範囲の数に収まるように、意図的にコントロールされている訳です。

従って、もしも健康のためにたくさんの数の乳酸菌を市販のヨーグルトから摂取しようとすると、500ml のパッケージの一つや二つぐらいはペロッっと平らげる覚悟が必要となってきます。

それでも良いのですが、よく考えていただきたいのは、ヨーグルトの元は牛乳だと言うことです。500ml × 2個をぺろっと平らげた場合、1リットルの牛乳を飲んだのと同じことです。当然同じカロリーも摂取することとなります。

中山センセは、某氏が主張しているような「牛乳悪玉説」には全く加担しません。しかしながら、健康のためと考えて大量のヨーグルトを摂取することが、無意識のうちに摂取カロリーの過剰につながる場合もありうる、と言う点を指摘しておきたいのです。

 

 

バイオジェニックスについて-5

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乳酸菌は死んでいても生きていてもどちらでも良いけど、健康増進のためにはある程度の数を取らなくては駄目だと述べてきました。それではどのぐらいの数の乳酸菌を摂るべきなのか?まず第一に、「健康増進」とはなんぞや、と言う難しい問題があります。当たり前のようで居て、実はこれを定義づけるのは難しい。

そこで、ある疾病に対して乳酸菌を投与し、その結果その疾病に対して効果があるかどうか、で調べたりします。その結果ある疾病の治癒、或いは症状の改善に効果があったとき、そのときの最小量が実際に摂るべき乳酸菌数をおおよそ代表する、と考える訳です。けれどもこの場合は、その疾病に対する必要最小量ですから、他の疾病の場合は異なる量を飲む必要があるかも知れません。それ以前に、そもそも乳酸菌を人に飲ませて効果を判定する試験の数が圧倒的に少ないので、実のところ、現段階では必要な量がどのくらいなのか、本当のところは分からないのが現状です。

 ではこの問題に関してはお手上げで、適当なことを言っていれば良いのか?

 やっぱり乳酸菌はヨーグルトのようにデザートとして食べていれば良いだけなのか?

この問題に関してある程度しっかりとした目安を作り出すためには、動物実験が有効だと思います。

そこで、テクノさかき研究室で行ってきた動物実験から得られたデータを元に、乳酸菌の有効摂取量の概算を決定する試みを行ってみたいと思います。

気をつけていただきたいのは、これはあくまでもマウスやラットを用いた実験結果であり、また、強力な発がん物質その他を用いて強制的に疾病を作り出した実験の結果であるので、これらのデータをそのまま人に当てはめるのは危険である、と言う認識を持っていただきたい点です。

しかしながら、動物実験だから無意味であるというのもまた極端な意見で、動物実験なしでいきなり人に適用するのは、いわば「人体実験」も同然である訳で、要するに、動物実験の限界をはっきりと認識してもらえれば、動物実験の意義は必然的に導けるであろうと考えます。

現段階ではそれ以前に、乳酸菌の摂取がある種の疾病の改善に効果があることが分かったとしても、いわゆるトクホは除いて、それ以外は法律上、それをうたい文句にして乳酸菌を販売することは禁じられています。

それでは実験結果など、この続きは、「ちょっと研究内容 その二」以降で、お話しして行きたいと思います。