今月の書評-38
昨年に比べて寒さの到来が明らかに遅い日本列島ですが、そろそろ冬支度も迫ってきたここ坂城です。
さて、「アンダマン諸島」なんて日常的にはほとんど耳にも口にもしない言葉ですが、このブログを常日頃から読んでくださっているIQ のすこぶる高い皆様方としては、
「ああ、例のD*のYDNA ハプロタイプを持つ連中がいる島のことだね。ま、社会人としての一般常識だね!」
なんて余裕しゃくしゃくでニュースをお聞きになったことかと思います。
ナンカ、冒険家兼キリスト教の伝道師のアメリカの若者が、よせばいいのにアンダマン諸島の一つである北センチネル島に伝道目的で渡航し、現地の住民に矢で射殺されたそうです。
「今月の書評-37」で示したように、ここの住民は非常に古い時代に現代のミャンマーあたりから島に渡り、その後数万年もの間、文明世界との接触を一切断った生活を送ってきた人々です。島によっていくつかの部族があり、それぞれ性質も異なるようですが、北センチネル島の連中は非常に排他的な性格を有するようで、過去にもたまたま流れ着いたインド人の漁業者などが同じ目に合っています。
一応インド領として認められていますが、アマゾン奥地の狩猟採集民などと同じく外部との接触によって伝染病などにより簡単に絶滅する恐れがありますので、インド政府としてはほぼ完全にノータッチ状態であり、渡航も厳重に禁止されています。
14 年前のスマトラ沖地震の際、住民の状況を調べるためにインド政府がヘリコプターを派遣して上空から撮影したところ、住民たちが弓矢をもってヘリコプターを攻撃する映像がTVで流れ、ナカナカの驚愕であったのも記憶に新しいところです。
今回は一応「殺人事件」ではありますが、インド政府としては、当然ながら、全く動かないと思います。さすがのトランプ大統領も、カショギ氏とは異なり、この件に関しては一顧だにしないと思います。
それにしても伝道師兼自称冒険家って・・・・・・・。
帝国主義の時代じゃないんだから・・・・・・・。
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