文字通り間一髪の差で昇天を免れたトランプ氏ですが、
右耳に勲章代わりの包帯を巻いて共和党大会に元気な姿を現した!
まことにタフなものだ。
狙撃場面もピューリッツァー賞受賞の経歴を持つ写真家によって撮られ、
硫黄島の摺鉢山で星条旗を掲げる海兵を彷彿とさせる一枚となり、
早くもミームとなってネットで拡散!
中国製 WWW の T シャツまで売られる始末 WWW。
で、つい先ごろまで大統領指名候補の座を争ったライバルの一人、
女性候補のニッキー・ヘイリー氏までトランプへの支持を表明。
候補戦ではあれだけボロクソに言っていたくせに・・・。
で、トランプ、副大統領候補として J・D ヴァンス氏を指名した。
「ん?どこかで聞いたことある名前だな?」と思ったセンセ、
「ひょっとしてあれか?」と本棚を探したら、あったあった!
「ヒルビリー・エレジー」という本だ。
エレジーとは「哀歌」という意味だ。
あがた森魚の「赤色エレジー」でおなじみだ。
って、若い連中は知らないと思うので、リンクしときました。
で、ヒルビリーというのは
アメリカ東部のアパラチア山脈辺りに住む貧しい白人連中のことを指す。
センセの過去ログでも一度言及したことがある。
で、2017 年に訳本が出たときに買って読んだ。
面白くなかった・・・。
アパラチア辺りになぜ一定数の貧しい人々が居て、
しかもなぜ彼らは白人なのか、
そこらへんの事情を歴史学的に述べた本なのかと思いきや
単にヒルビリーに出自を持つヴァンス氏個人の自分史に過ぎなかった・・・。
センセの場合、
ホントに心に響いた映画や本などは何度も見返す読み返すものなのであるが、
この本は一度読んで終わり。
しかもわずかな印象すら残っていない。
今回のマスコミの紹介で初めて
「ああ、そういえばそういう本だったなあ~」と思い起こしているだけだ。
「知られざるアメリカ」的なことを描いた本の中で
センセが最も印象に残っているのが
Peter Jenkins というヒトが 1978 年に書いた
「A WALK ACROSS AMERICA」という本だ。
訳本はない。
センセはペーパーバックを買って読んだ。
あの狂瀾怒濤の 60~70 年代が一段落したアメリカでは
多くの若者が新たなアイデンティティーを求め、
いわゆるバックパッカーとなって国内~国外を放浪した。
Jenkins 氏もまたリュックサックを背負い、
相棒の犬を連れてアメリカ国内の旅に出る。
もちろんアパラチア山脈にも足を踏み入れる。
各地で色々な人々に出会い、触れ合い、学んでいく。
登場人物は全て有名人とは程遠い普通のアメリカ人だ。
で、アメリカ人、まことに色々な人々で構成されているのだな、
アメリカという国には
当時の TV や映画や音楽で紹介されていた華やかなものだけではなく、
多くの日本人が知らない側面がホントにたくさんあるのだな、
ということがすぐ分かる。
しかも何の色眼鏡もかけていない
若い Jenkins 氏が見たまま感じたままの人々がそのまま描かれている。
当時は同じく若かったセンセも大いに触発されて
「俺もリュックを背負って世界貧乏旅行をするのだ!」
などと本気になって考えたものだ。
ま、若い連中はどこの国でも、今の時代でも、同じものだとは思うが・・・。
それが若さというものさ!
英文は非常に平易で読みやすいので、
どうぞ興味のある方はご一読ください。
今少しチェックしてみたら、アマゾンに古本があるようだ。
但し¥1~2 万台とプレミアムがついてめちゃくちゃ高くなってるので
根性の有る方だけにお勧めです!
で、ハナシは戻って副大統領候補のヴァンス氏であるが、
言ってることはアメリカ第一主義でトランプ氏とあまり変わらないが、
当初はトランプが嫌いだったらしい。
けれども実際に会ってみたら取り込まれ、
その後は熱烈に支持する形になったようだ。
よくあるハナシ。
ということは、
今現在 99% の確率でトランプ次期大統領となる可能性が高いが、
次期大統領と次期副大統領のペアは、
国内向けには多少のアメをバラまきながらも
国外的には前回にも増して塩辛い対応を行う可能性が高いということだ。
但しヴァンス氏、前回のボルトンやらペンスやらその他やらと同じく
そのうち愛想をつかして袂を分かつ可能性もゼロではない、
と、個人的には思っているが・・・。
さて・・・。
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