昭和40年代:時代と音楽-15

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中山センセは言いました。
「ジェームス・ブラウンの前にジェームス・ブラウン無く、ジェームス・ブラウンの後にジェームス・ブラウン無し!」と・・・・・。

センセはまた言いました。
「はじめにジェームス・ブラウンありき!」と・・・・・。

さらに続けて言いました。
「天上天下、ジェームス・ブラウン独尊!」と・・・・・。

調子に乗って、さらに言いました。
ジェームス・ブラウンを聴いた者、もはや浮き世のわざには適すまじ」と・・・・・。


ジェームス・ブラウン(以下、JB)は、言わずと知れた「ケロンパ!~ゲロゲロ~!」のオジサンです。60年代70年代80年代を疾風怒濤のごとくに駆け抜け、2006年に永遠の眠りにつくまで、他の者の追随を全く許さない、気も狂わんばかりの独自の音の世界を築き上げたオジサンです。

「気も狂わんばかり」と表現しましたが、初期の作、あの有名な「マント・ショー」を伴ったPlease, Please, Please」を初めて見たとき聴いたとき、センセの髪の毛は、あのちびっ子ギャングのアルファルファのごとく逆立ち、

「なんじゃ、これは!?!?」・・・。

だってそうでしょ?クレヨンしんちゃんのような5歳児が駄菓子屋の前で猛烈に駄々をこねて地団駄踏んで「買ってくれ~~~買ってくれ~~~、買ってくれなきゃ死んじゃう~~~~~!」なんて喚いている状況を歌にして、それがヒットし、加えてそれに対して「シビレるう~~~~~!」なんて女性達がきゃーきゃー言ってるわけですからね!

いずれにしましても、実は「Please, Please, Please」はJBの最初のヒットで、50年代の作です。センセを含む当時の日本人がJBの存在を知り始めたのは60年代初期~中期にかけてのことで、「I feel Good」や「Papa's Got A Brand New Bag」がヒットした頃です。
丁度この頃は、ビートルズを筆頭としたリバプールサウンドの全盛期。ポップな当時のビートルズの音と比べ、全く異質な世界がそこにはありました。また、同時代のモータウンサウンドやアトランティック系サウンドとも大きく異なり、やはりそれはJB独自の世界としか言いようがありません。

その後立て続けに「It's a Man's, Man's, Man's World」、「Cold Sweat」、「I Got the Feeling」、「Licking Stick」、「Say It Loud-I'm Black and Proud」とヒットを飛ばします。

そして1970年、あの「ケロンパ!~ゲロゲロ~!」ラインで有名な、「Sex Machine」の大ヒットとなります!

それにしてもケロンパ!~ゲロゲロ~!」・・・。正しい発音は、「Get Up !」とJBが叫ぶのに対してボビーが「Get On Up !」と合いの手を入れますが、それが日本人にはケロンパ!~ゲロゲロ~!」と聞こえるわけです。センセにはケロンパ!~ゲロゲロ~!」と聞こえますが、他のヒトでは「ゲロッパ!ゲオーレ!」と聞こえたり、「ゲラッパ!ゲノーネ!」と聞くヒトもいます。心理学においては、これがどのように聞こえるかで人間の性格を判断するそうですが、もちろんうそです。ロールシャッハテストにおいては鼻をかんだチリ紙を広げ、そこにある模様で心理判断をするとのことですが、これももちろんうそです。

JBを語っていると、やはりいささか常軌を逸した世界に入りがちとなります・・・。気をつけねば・・・。

さて、その後も「Super Bad」、「Hot Pants」、「I'm a Greedy Man」、「Get on the Good Foot」、「King Heroin」・・・息切れ・・・と続きます。

JBの音楽は、一言で言えばダンス音楽です。踊りのための音楽。キャメルウオーク、ブーガルー、マッシュポテト、アリゲーター、ゴーゴー、モンキー、ロボットなどなど・・・。マイケル・ジャクソンで有名になったムーンウオークや、片足移動、又割りなども、JBが最初です。あの「Sex Machine」だって、「動かずに、その場に留まって、手のひらを使う、こんなふうに、どうだい、これがダンスというものさ!」というカンジの曲なんです!ゴッキゲンですね!
このようなダンスビートを作り出すために、彼は自分の専属バンドを持ってました。それがJBs。JBsの役目は、ただひたすらダンスビートを作り出すこと。その動きを続けることで酩酊に至るような、大脳皮質を使うのでは無く、脳幹からのパルスにひたすら従う、そんな音作りを終生変わらず目指したのが、JBとJBsでした。
JBの音楽、鬱病の治療に有効であると、センセはまじめに思います(King Heroin を除いて。番外ですが、King Heroin って、MFSBのLay in Low を彷彿とさせます・・・。)。

「Please, Please, Please」や「It's a Man's, Man's, Man's World」などのようなバラード?的な曲もありますし、「King Heroin」のような、なんというんだろ、能楽の謡いのような、ある種の幽玄~恐怖~無常感を伴う名曲もありますが、基本、ほとんどの曲はダンス音楽。で、その音なんですけど、いわゆる「ファンキー」と呼ばれる音の元祖なわけです。じゃ、ファンキーな音って、何?

ファンキーという言葉をネットで調べても無意味です。いろいろ書かれてますが、説明のための説明で、要を得ません。要するに、JBの音の本質を捉えていません。仕方がないので、自分で考えました。その結果、以下の結論に達しました。

ファンキーって、「破調」のことです。「調和」の反対です!

メロディーはもちろんのこと、拍子の破調にまで至ります。小学校の音楽室には、「尊敬しなくてはならない」西洋古典音楽の偉人たちの肖像が壁にズラズラっと貼り付けてありますが、これらの西洋音階を徹底的に無視したリズムと音階を有する音楽は、全て「ファンキー」です!!!
Say It Loud-I'm Black and Proud」などは、リズム破調の典型です。徳島の阿波踊りでは踊り手のリズムの背後で三味線で拍子の異なる歌を歌いますが、あれも立派な拍子破調型ファンキーミュージックです。
岩手の「さんさ踊り」も、トルコの軍楽隊も、インド音楽も、みんなファンキーです!どうです、すごいでしょう・・・・・。

・・・・・いや、センセ、いたってまじめです・・・・・。

JBのダンス音楽は、その後のブラックパワー時代のファンキーミュージックを生みだし、さらにラップやヒップホップのインスピレーションとなり、マイケル・ジャクソンやプリンスに大きな影響を与えることとなりました。JB、マイケル、プリンスのお話は以前にしましたが、みんないなくなりました・・・。

本日は、レオン・ラッセルの死亡記事も新聞に載ってました・・・。レオン・ラッセル、この場には全く場違いな方ではありますが・・・。

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このページは、喜源テクノさかき研究室が2016年11月15日 20:06に書いた記事です。

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